170人が本棚に入れています
本棚に追加
/87ページ
1.
SheとHeがジムで再会した頃:
He: 斉藤准一 税理士事務所勤務35才
斎藤紀子 娘 7才
毒妻: 斉藤淳子 専業主婦 33才 金遣いが荒い
She: 高橋砂央里 会社員 27才
B男: 山本隆行 オートバックス社員 25才
K男: 西野秀行 薬剤師 22才
N夫人: 岡田とま子 主婦 54才
M美 : 深田睦子 見合い相手 22才
。、:*:。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★。、:*:・'゜☆。
1.
Heこと斉藤准一は遡る事2年3ヶ月程前に、好いていた女性
Sheこと高橋砂央里と不本意な別れ方をしていた。
会社を設立したばかりの若手社長との面談があり、休日返上で
出掛けた日、仕事は午前中までだったので、ついでに食事を
済ませてしまおうと訪問先近くのカフェに入った。
たまたま斎藤が入ったカフェは、入り口に続く壁の側面が
上部3分の2ほどがガラス張りになっていて、ドアに致っては
白い木枠で囲ってあるものの、一面ガラス張りの造りになって
いた。
斎藤は入ってドアから左手にあるテーブル席の椅子に
腰かけ外に向かって座る格好になった。
ひとりの時、大抵こういう感じの店に入ると外が見える
席に着くことが多い。
なんとなく、気晴らしというモノができるからだ。
今回そういった習性を喜んでいいのか、そうも
言えないのか? 微妙なラインの出来事が斎藤の身の上に
起きた。
もうメニューも届いて食していた時のこと。
何度か目に前方に顔を向けた時、見知った顔の男が
向こうから友人と何やら話しながら歩いて来るのが見えた。
忘れもしないその男、山本を見て苦い思い出が蘇えった。
斎藤は食べる動作と共に俯いた。
入り口から遠く右方に離れた席に行けっ、と念じながら。
しかし、その願いは届かなかった。
山本は斉藤に気がつかないまま、後ろのテーブル席に
背を向けた形で座った。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ お知らせ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ご訪問頂きありがとうございます。
新作『 LOVE YOU!』
2022.11.1(火)から連載はじめますので
どうぞ宜しくお願いします☆彡
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
104,942文字 毎日500字前後更新 195ページ
午前6:00 前後に公開予定となります。
2022.10.22 設樂理沙☆彡
最初のコメントを投稿しよう!