ウサギの賢者と新人兵士のアルスくん 特典sample6

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相棒(パートナー)にこう答えてやったなら、満足そうに口の片方だけ上げて笑い、改めてガキ共に教える為に言葉を選ぶべきか、教科書(テキスト)に眼を向ける。 思えば、元々はこの国の現在の王族たちがどうして誰かしらも結婚はしないのだという話をしていたつもりで、一番無難なアルセン・パドリック卿を辿って行った位のつもりだったのに、何やかんやで一番面倒くさい感じの流れになってしまった。 まあ、結論としては両親が縁づいた理屈を辿れば教科書(テキスト)改訂レベルの逸話(奇跡)から産まれた存在が、結婚をするとなると更なる障害(ハードル)が爆上がりという具合になるということだ。 考える中、王族というか、王位継承権が低い順に考えてもこうやってややこしい話しになることは判った。 これが、更にランクアップしたなら、何かもっと嫌というか、もの凄く面倒くさい逸話(エピソード)が俺の頭を(よぎ)るのを、俺は敢えてスルーをする。 それに気が付いてしまったなら、それこそ、教科書(テキスト)どころか、自分の価値観からひっくり返ってしまう様なものだ。 まあ、それが鏡で逆に映るという程度なら、ある意味俺ならいけるかもしれんがな。
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