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五.繋がりと決心
あの蔵に行った一件から、想一郎はそのまま満月と共に座敷牢に閉じ込められていた。
親の言うことを聞かない子どもは不必要と思われたのかもしれない。
たとえ、跡継ぎである者だとしても。
同じ見た目をした二人の姿は、生まれたての姿で、後ろ手に身動きを出来ないように縛られ、想一郎の左足と満月の右足のくるぶし辺りに短く縄で縛られ、繋がれていた。
だが、想一郎の方だけはある部分だけが違っていた。
肛門に男の陰茎を模した張型が挿れられていた。
そのせいで想一郎は常に異物感と圧迫感を覚え、さらに、感じてしまっているらしく、自身のが膨れ上がってしまい、痛々しく、摩擦していた。
今すぐ出したい。出したいのに、張型も射精も勝手に出したら、いつも以上に酷いことをするという。
いつものも痛いだけの性行為でかなり嫌であったが、それよりも痛くなるなんて。
それでも、今は出したいという強い気持ちが出てしまい、頬を上気させ、息を荒くさせていた。
それもそのはず。一週間程出せないまま放置され、その間は満月のよがる姿を見ていたのもあって、自分もああされたいと思ってしまう程我慢の限界だったのだ。
射精させてくれるタイミングはいつだが分からず、それに満月との交代制でそれも想一郎にとっても満月にとっても嫌なことであった。
腰をくねらせて気を紛らわすのももうとっくに意味を為してない。
もっと酷いことをされてもいい。だから、今は。
想一郎は己の意思のままに、自身を畳に擦り付けた。
「あぁッ!気持ちいいッ!いいッ!!あはっ!」
「想一郎君!?何をしているの!」
ただ窓の外を呆然と眺めていた満月は、隣のよがる声に気づいて、咄嗟に体当たりをする。
突然のことを受け身を取ることが出来なかった想一郎は畳に倒れる。
あの快感がいいのに、誰が邪魔するの。
体当たりをしてきた人物にキッと睨みつけると、その相手と目が合った。
その相手も睨み返す。
「そんなことをしたら、もっと酷いことをするって言われたよねっ!何でするの!」
「何でって、もう我慢の限界なんだよ!酷いことをされてもいいっ!今すぐにでも出したいの!邪魔しないで!」
想一郎も一緒になって怒鳴り返すと、再び擦り始める。
そんな様子に一瞬思考が停止しかけていた満月だったが、「…そう、じゃあ分かったよ」と呟いた。
「僕も想一郎君のお手伝いをするよ」
「え、なんで……」
満月の発言に驚き、腰を振る動きが止まってしまっていた想一郎のところに満月が近づいてくる。
「一緒に酷いことをされてもいいかなと思っただけ」と言いながら、想一郎の前で這いつくばる姿勢を取ったかと思うと、想一郎のモノをおもむろに口に含んだ。
「んあーっ!」
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