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何をしているのかって?
落とし物を探しているんですよ。
え、私の?
いえいえ。
ほら、そこにもあるでしょう。透明なビー玉みたいなものが。
拾って、光にかざしてご覧なさい。何が見えますか。
へえ、夕暮れ時の浜辺が見える?
どうしてこんなものが見えるのかって?
それはね、落とした人の記憶の欠片ですよ。何かの弾みに、頭から抜け落ちて、道端に転がったまま忘れ去られてしまうんです。
そういった記憶の欠片を拾い集めて、落とし主の元へ返してあげるのが、私の仕事。
私が見つけないと、落とし主はずっと、その記憶を落としたままになってしまう。大切なお仕事ですよ。
え?
私は誰なのかって?
さあねえ。
どうしてそんなことをしてるのかって?
とっくの昔に忘れてしまいましたよ。
あなた、見つけてくれませんか、私の記憶。
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