ポッキーの日!!

3/4
269人が本棚に入れています
本棚に追加
/557ページ
「知らないわよ、 ていうか早く寝なさいよ、」 「ほら、」 バッと、旭日があたしの 目の前に出してきたのは ポッキー。 ・・・ポッキー? あたしが訝しい表情で 旭日の方を見れば、 旭日は悪戯っぽくニッコリ。 「今日はポッキーの日。 やろ、環奈、 ポッキーゲームっ。」 はぁああああっ!? ガサガサとポッキーを 取り出そうとする旭日に あたしは噛みついた。 「いやよ、あたしもう 歯磨きしたし、」 「んっ。」 嫌って言ったのに、 旭日はポッキーをくわえて スタンバイおっけー。 ほんのり赤い顔で、 トロンとした目でこっちを 見てる。 人の話を聞け!!! 「だから!!! しないってば!!!! そんな子どもっぽいこと!」 「いいじゃんっ、 たまには。 ほら、早く~、」 んっ、とポッキーを こちらに突き出す旭日。 ちょ、 は、はぁあああっ!? 「だから旭日っ、」 「しないなら代わりに オレのポッキー環奈に ぶちこんでいい?」 なっ、 な、 ~~~~~~~っ!!? 「さいっってい!!! 下品!!きっっっも!!!」 「あーうるさ。 じゃあほら、早く。」  こう言って、旭日は またポッキーをくわえる。 こ、この男は・・・!怒 ったく、 仕方ないんだから!!! あたしは旭日の正面に 立った。 し、仕方ないんだから、 とか言ったけど、 ポッキーゲームって!! だって、これって 最終的にはキスする ってことでしょ!? 「~~~~っ・・・・」 やばい、顔赤くなってきた。 「環奈まだっ??」 旭日はさっきから 早くしろって急かすし、 なんであたしが こんなゲームを・・・!! ・・・・ええいっ、 こんなもの、勢いで さっさと終わらして やるわよ! ぱくっ、とポッキーの 先端を口にくわえて。 思ったよりも旭日の 顔が近くて、 どこ見てたらいいのっ!! カリ、と小さく ポッキーを噛んで、 やばい、顔熱くなってきた。 なにこのゲーム、 考え出したの誰よ、 どんだけ欲求不満 だったのよ、 すっごく、 ドキドキ するんですけど・・・! カリ、ポリ、カリ、と 徐々にポッキーを食べ進めて、 旭日との距離がどんどん 近くなって、 やばい、死ぬほど 恥ずかしい。 旭日との距離、あと 4センチ。
/557ページ

最初のコメントを投稿しよう!