神頼みなんて、いたしません!?

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「ま、せいぜい頑張って手に入れてね」 「な……何を?」 「私っ!」  絶句する俺を余所に、美琴ちゃんは「じゃーね」と手を振って参道を跳ぶように駆けていく。 「待っ……! ねぇ! 俺達、何があったの!?」  大声で問いかけても、彼女は振り返りもしない。  ほんの一瞬。  美琴ちゃんのスカートのお尻辺りに、白くて長いふさふさとした尻尾が見えたような気がして。 「!?」  幻覚かと目を擦ってるうちに、その姿は、跡形もなく視界から消えてしまっていた。 「どういうことだよ……」  俺の思考回路は、ショートどころか完全停止状態。  “につままれる“とは、まさにこの事。  お、なかなか上手いこと言っちゃった。  ――――じゃなくて!!  俺は猛ダッシュで拝殿の前までやってくると、境内に響き渡るほどでかい音を立てて柏手を打った。 「神様、お願い! 時間を戻してっ!! ついでに美琴ちゃんとチューさせてください!!」  ん?   俺……なんか、間違ってる? \おしまい/
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