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魔女からの手紙
私のクラスに陰で魔女と呼ばれている子がいる。見た目が黒髪ストレートのロングヘアーで性格もクールだ。
この間朝早く来すぎた時、彼女が花瓶の花の水を変えているのを見て
「この花、誰も世話してる所見なかったから謎だったけど…、三島さんが変えてたんだね!」
と言うと落ち着いた声色で「そうね。他の人どころか先生もやらないわね」と言った。
三島さんは嫌われているわけではない、ただ近づきにくい人と印象をクラスの人達はもっているみたいだ。
微笑んだり表情は明るいから、良い言葉として魔女と呼んでいる人がいる。
私は彼女と仲良くなってみたいと思い積極的に話かけた。が、どこどなく三島さんは一定以上の距離を保っているように思えた。
そんな時彼女の口からこう言われた。
「何か私の事を魔女って呼んでる人がいるみたいなんだけど、あなた何か知らない?」
私は何て答えたら良いか分からず、正直にみんなの三島さんに対する印象を言った。
「そうなのね。ありがとう。もし…、本当に私が魔女だったらどうする?」
「え!?何それ!ホウキに乗せてもらいたい!空飛びたい!」
笑いながらその日はさよならをした。
休日、服を買いに行った時。三島さんが同じ店内にいた事に気づき、話しかけようか少し迷っていると彼女が試着室に入っていった。出てきたら話しかけようと待っていたが20分経っても出てこなく、10分ぐらいだった服選び迷ってる程度だが、20分も経つと少し心配になる。
まだ迷ってるだけで着替え途中だったら申し訳ないと思いながらも、もしかしたら何かあったのかもと思い「三島さん?私だけど…開けるよ…」
ゆっくりカーテンを開けるとそこに三島さんの姿はなかった。
(え…?私この近くにいたけど…三島さんが出てくる様子なかったし…)
頭が軽く混乱し思わず店員さんに尋ねる。
「この試着室は行き止まりですよ。お客様の見間違えではないでしょうか?」
店員に言われ外に出る。
次の日学校で聞こうかと思ったが、先生が三島さんの引っ越しの話をした。
突然の事でその日は落ち込んだ。帰りに下駄箱を開けると、夜空に星の書いてある綺麗な封筒があり中を確認する。
『引っ越しの事、言わなくてごめんなさい。あなたと話した日々は楽しかったわ。新しい所でもあなたみたいな人ど出会いたいな。
そうそう、一緒に来ていないのに試着室の前で待ってるのはストーカーみたいよ』最後にニコちゃんマークとハートが書いてある。
文章を読み
(もしかしたら三島さんは本当に魔女…?だったりして)と思いクスッと笑った。
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