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きさらぎ駅って知ってる?
「ねぇねぇユウキくん!!きさらぎ駅って知ってる!?」
「なんですか急に……」
ここは私立五月高等学校のオカルト部の部室。
僕はユウキ。
そして急にこんなことを聞いてきた女子生徒はリサという。
「昨日見つけたんだよね。もう十何年も前になるんだけど、ネットの掲示板で一時有名になったの。」
それは静岡県内の電車で実在しないある無人駅へ辿り着き様々な現象と最後はバッテリー切れでその後の書き込みがないというもの。
一般的にはきさらぎ駅のお話として知られているだろう。
「それで、これがどうかしたんですか?」
「ふっふっふ、実はこの駅を明後日の夜に電車に乗って探しに行こうかなって!!」
「なぜ明後日なんです?」
「これを見て。掲示板の日にちと時間。それがちょうど明後日の23時14分なの。」
今日は一月六日、きさらぎ駅の書き込みが一月八日だ。同じ日時ならばきさらぎ駅が出現するのでは無いかと考えたのだろう。
「なるほど。それできさらぎ駅を見つけてどうするんです?」
「決まってるじゃない!あの日の続きを書くのよ!」
「僕達二人だけでですか?あの書き込みの時間通り行くならさすがに危ないですよ。」
未成年ということもあるし何より部活としての活動ということなら顧問の先生がなんて言うか。
「それを今日と明日で考えるのよ!」
「なるほど……」
これから大変な三日間になりそうだ。
つづく
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