おまけ

5/6
243人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
事件が解決した後 警察が金庫を調べて見つけ 意識を取り戻したカトレアに渡り始めて目にした時、彼女は独り静かに泣いていた。 ずっと知りたかった遺産の理由を 遺した本人から教えてもらえたのだから――― 「でも、遺書が金庫にあったって…  俺がお嬢さんに金の事を言わなかったら  ずっと見つからなかったかもしれないんだぞ?  どうしてわざわざそんな場所に…」 「私、考えてみたんです。  お金の存在を私は知らなかったけど  お爺様は柊さんには伝えていた。  それって、私達が出会うために…  アナタから伝えてもらうようにしたのかなって…」 『なんて考えすぎですよね』と苦笑するカトレア。 そんな彼女を見つめながら 柊は唇を噛みしめ手紙をグッと握った。 「どうかしました?」 険しい表情をする柊の様子に 心配したカトレア。
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!