Rain drops『少年B』レビュー 文:神津屋房子

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 一聴した瞬間、私はあまりに剥き出しの音のシャワーを浴びて思わず体がのけぞった。そして思わず、これはホントにあのRain dropsなのかとCDのバンド名を何度も確認した。このアルバムは間違いなくRain dropsの傑作だ。彼らはこのアルバムで完全に同世代のロックバンドから一歩も二歩も抜きん出た。バンドの演奏は激しく太くなり、今までひ弱なイメージがあった彼らとは別のバンドのようだ。しかしバンドの要である照山の木漏れ日に照らされた少年のようなハイトーンボイスはそのままに、しかし一層激しさをまして私たちの耳を貫く。その少年性はそのままに、よりアグレッシブになったRain dropsは名実ともに日本ロックのトップに踊り出た。もう彼らに敵はいない!
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