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 今年も、もうすぐ終わる。 「2020年の俺も、あと少しで終わりかぁ……」  テレビから聞こえてくる除夜の鐘を聴きながら、俺はひとりそんなことを呟く。SNSで今年の挨拶も済ませ、そんなに多くない年賀状は既にポストに投函済み。  あとはコタツに置いたパソコンのカウントダウンを見ながら新しい年を迎えるだけだ。 「来年の俺はどうなるだろうな」  そう呟くが来年の俺がどうなるかなんて今年の俺にわかるはずがない。  コタツの上に走るケーブルの中から目当ての一本を手に取って差し込む。 「来年は、今年よりも良い一年だったらいいなぁ」  今年も残り5分を切り、ブンという鈍い音と共にパソコン画面にカウントダウンが始まる。 「今年の俺よりも、来年の俺は幸せになれるかな」  10、9、8、7、6、  テレビから聞こえてくるにぎやかなカウントダウンに俺は目を閉じた。  5、4、 「幸せに、なれたらいいな」  3,2,1、  あけましておめでとうございます!
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