帰還

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帰還

ああ、やっと、やっと戻ってこれた。 『真っ直ぐの金色の髪』が風で靡いたのを直しながら、俺は騎士団の寮の扉の前でようやく実感がわいて歓喜した。 愛しの隊長から離れてはや一年。 やっと············! 「君、いつまで扉の前にいるつもり?邪魔なんだけど。」 「あ、さーせーん。」 ························· 扉の前を陣取ってたせいで怒られてなんか微妙な空気になったけど、気にせず行こう! 待っててください、隊長!! そうして寮に入ったはずの俺は、どういうわけか数人の騎士に取り押さえられている。 ··········いやまじでなんで⁉ 「だから、俺も騎士なんですって!訳あって実家に戻んないといけなくって、それで今帰ってきたんです!」 「信じられるか!一年近く騎士団を離れていただと⁉そんな事許されてないに決まってるだろう⁉」 「でもほんとの事なんですよぉ!」 そんなやり取りももう3回目になり、いい加減何とかしないと、と思っていたその時。 俺たちに向けて、淡々としたややスローテンポな低い声がかけられた。 「·········何事だ。」 ············ああ、お久しぶりです、隊長! そして隊長は眉を潜めて一言。 「誰だそいつは?」 ······················あれぇ⁉
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