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「今回は穏やかに片付くと思ったのになぁ」
「思わぬ隠し玉だったな」
狐火のその言葉を聞きながら、
僕は叔父が忘れて行ったスケッチブックの紙を切り離して
マジックペンで”本日臨時休業”と書いた。
そしてドアの外側にその紙を貼った。
外は秋の陽射しが惜しみなく降り注ぎ、
先程の音が聞こえてなかったのか平穏だった。
「・・・さてと、店内の片付けをするとしようか」
しばらく秋の気配に浸っていた僕は
そう言って店の中へと戻るのだった。
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