番外編:木霊

10/10
27人が本棚に入れています
本棚に追加
/81ページ
「今回は穏やかに片付くと思ったのになぁ」 「思わぬ隠し玉だったな」 狐火のその言葉を聞きながら、 僕は叔父が忘れて行ったスケッチブックの紙を切り離して マジックペンで”本日臨時休業”と書いた。 そしてドアの外側にその紙を貼った。 外は秋の陽射しが惜しみなく降り注ぎ、 先程の音が聞こえてなかったのか平穏だった。 「・・・さてと、店内の片付けをするとしようか」 しばらく秋の気配に浸っていた僕は そう言って店の中へと戻るのだった。
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!