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何年経ってもあなたがすきよ。
あのね、わたし、さみしいの。
最近何だか疲れちゃって。まわりの変化についていけないの。
明日を想像することがこわいわ、わたし、ちゃんと生きてますか。孤独の毛布にくるまっていたいわ。誰とも分かり合える気がしない。
あれがすき、出身地、趣味、特技。探り探りの会話も疲れたわ。苦しくって息ができない。
すきなことを続けていたいだけなのに、どうしてこんなに悲しいの。
生きるって孤独ね、子供の頃は生活圏が同じなだけで分かり合えたのに、ちょっと離れて別々の仕事について恋人ができて家族が増えただけで、共感できなくなるのさみしいね。
おめでとうも言い飽きて、勝手に取り残された気になって、ひとりの未来を想像して、わたしは今日も泣いています。
誰かの特別になりたい、あなたの特別になりたい。大丈夫、平気よ、まだ将来があるわ。なんて気休めを、いつまで言ってくれますか。30年後もわたしに同じこと言えますか。
すきよ、だいすき、あなたがすきよ。実らない努力に意味はありますか。応援してるなんて言うくせに行動してくれない、ずるいね。期待したわたしがばかみたい。
それでもやめるにやめられないの、わたし、愚かね。楽な道を選べない。すきなことをすきなだけして、すきな人をすきなだけすきでいて、不幸になるわけがないって信じたいの。何年経ってもあなたがすきよ。
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