食堂イベントと災難…

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食堂イベントと災難…

希「なぁ、まだつかないのか?!」 颯「もうちょっとでつくよ。」 希「ほんとか?!」 颯「うん、そろそろつくよ。」 はぁ…もう帰りたい。今頃屋上か裏庭で昼寝してるはずだったのにな。 何回も繰り返されるその会話を聴きながら長い廊下を歩く 颯「ついた、ここが食堂だよ。」 希「すげー!!扉デカイな!はやく入ろうぜ!」 大「そうだな。」 希「綺音も行くぞ!!」 綺「あぁ…うん……。」 いやほんと、いつ見てもでかいよな〜こんなとこにまでお金使ってるなんてすごい無駄遣いしてる気がするんだけど。 てか"なんでお前なんだよ"って顔で見られても僕にどうしろっていうんだよ……強制したのお前らじゃんか。 ってか、ちょいまて。こいつら2人って人気なヤツらだよな、てことは…。 綺「っちょと待っ(ガチャ←扉を開ける音)………て……。」 チワワ達(キャアアアアアーーーーーーーーー!!!) 綺「っっ!うっわぁ…」 くそっ!耳を塞ぎそこなって耳鳴りが酷い…… てか他2人は普通に耳栓つけて平然としてるし、いつの間に付けてたんだよ。  転校生は普通に平気そうだし、本当になんなんだよコイツら……。 希「綺音、なんか言ったか?!!」 綺「いや、なんも……。」 希「ん?そうか!!じゃあ入ろうぜ!!!」 そう言ってどんどん転校生は進んでいきそれに爽やかくん達2人が着いていく チワワ「立花様と一ノ瀬様今日も素敵!」 チワワ「抱いてください!」 チワワ「てか、隣にいるモジャモジャはなんなの?!」 席を探しているなか、周りで色々と声があがっているが3人とも気にした様子はなく仲良く話している 大「希来は何食べる…?」 希「オムライス!!」 颯「希来は食べるものも可愛いね。」 希「あ!!良さそうな席があったぞ!!!」 颯「じゃあ、そこに座ろうか。」  転校生が走っていき空いていた席に座る 希「綺音はこっちな!」  転校生の隣にどっちが座るか無言の睨み合いをしている間に転校生は自分の隣の席をバシバシと叩きながら言う  だから、なんで俺なんだよ…。他の2人のどっちかを誘ってあげてくれよ。  爽やかくん達2人に圧を掛けられながらそそくさと転校生を斜め前の席に座る 希「俺がせっかく隣に誘ってやったのに、なんでそこに座るんだよ!!」 綺「ほかのふたりの方が座りたそうにしてたから、ごめんね。」 希「そうだったのか!しょうがないな!謝ったから許してやるぞ!!」  そう言いながら転校生の横が爽やか君、向かい側がオオカミ君になり一旦一段落した 希「颯太たちは何食べるんだ!??」 大「牛丼セット…」 颯「俺は唐揚げ定食かな。」 おぉ、オオカミくんはわかるけど爽やか君がガッツリ系食べるのは意外だったな… 僕は何食べようか、滅多に食堂来ないからな…何あるんだ? んー、どれもそんな気分じゃあないし… そう思いながらタブレットを覗きメニューを見て画面をスッ…とスライドさせていく しばらくして、綺音のスライドしていた手が止まりタブレットがテーブルの定位置に置かれる 希「お!綺音も決まったのか!!何にしたんだ??」 綺「フルーツ杏仁パフェ。」((ボソッ… 希「??聞こえなかったぞ!なんて言ったんだ??」 綺「フルーツ杏仁パフェ……////」 「「…………」」 颯「え…?」 なんだよッ、なんの間だよ!聞き返すなよ、恥ずかしいんだよ。悪かったな!俺は甘党で杏仁豆腐が好きなんだッ!! 大「…それだけか?」 綺「え?あぁ、そうだけど。」 希「はぁ!?そんなんで足りるのかよ!!??」 颯「さすがにデザートだけってのはね〜……。」 綺「別にコレで足りるから良いんだけど…」 すると、早速頼んだオムライスたちをのせたワゴンをウェイターさんが運んできて、料理をそれ置いていく 希「ありがとな!!」 ウェイター「恐れ入ります。」 綺「ありがとうございます。」ペコッ ウェイター「こちらこそ、いつもありがとうございます。」スッ  丁寧な応答にウェイターさんをよく見ると、時々スイーツを食べに来る時によく運んで来てくれてる人だった  ウェイターさんは優雅に微笑みながら綺麗な所作で礼をかえしてくれた  さすがウェイターさんめっちゃ綺麗な礼だな〜、本当に良い人だしああいう人をカッコイイって言うんだろうな……。  そう考えながらそれぞれ食べ始めようとしていると転校生がいきなりスプーン山盛りにのっけた出来たてアツアツのオムライスを目の前に出てきた 希「そんなんだけじゃ足りないだろ!一口やるよ!!」 綺「いや、大丈夫ッ。」 希「遠慮なんかしなくていいんだぞ!!」 綺「ほんと、気にしないでいいy──ムグッ!!フアッッ !!!ハッ!ンッ!!」  転校生は無造作に綺音の口の中にオムライスを突っ込んだ  まって、あっつ!!めっちゃ熱い!!!あー!!舌絶対火傷したわ!口の中ジンジンするッ!!てか量も多すぎだろ!あつっ!!    俯いて熱さを逃がすために眉間にシワを寄せながら目を閉じるが、あまりの熱さに猫舌の綺音の目尻に涙が滲んでくる  なんとか飲み込めおえ、転校生に文句を言ってやろうかと顔をあげると3人ともこっちを見て固まっていてびっくりする 綺「ッ勝手に口に突っ込まないで。」 「...…。」 綺「聞いてる??」 希「あっ、うん////!!ごめんな……!」 綺「あぁ。」  本当今日はついてない。もう、早く帰って寝たい…これ以上何も無いといいんだけど  そう思いながら綺音は冷えているグラスの水を口に含みながら転校生にそう返した
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