エピローグ*嬉しい秘密

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診察室を出ると二階のオペ室前の待合に居るはずの匡さんは響生君と二人で立っていた。 「・・・真琴…妊娠してるって本当か?」 「え、あ」 「響生君から訊いた」 少しだけ秘密にしようと思っていたのに。 響生君が気を遣って、匡さんを呼んでいた。 「本当に妊娠していたんですか?真琴さん」 「妊娠十一週目だって…」 「来週で四ヵ月目に入る…」 後から出て来た奏弥先生が匡さんに説明してくれた。 「俺が見た限り…悪阻なんて全然なかったし・・・」 「妊娠は十人十色…悪阻のない妊婦さんだって居るよ…匡君」 「そうなんですか・・・へぇーっ」 「俺は回診に行くから…じゃあ」 と奏弥先生は手をヒラヒラさせてエレベーターホールに向かった。
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