運命の出逢い~充斗side~

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先に現地入りした交渉人の海外事業部の細谷部長と宿泊先のホテルで落ち合い、部屋で策を練る。 「副社長、秘書の柏原さんは?」 「ん、あ・・・用があると言って…出かけた…」 柏原が俺から離れるなんて、珍しいコトもあるもんだ。 誰かと会う約束でもあるんだろうか? 「今夜、カールソン氏の邸宅で孫のカトリーナ嬢の誕生日パーティーをするらしい…これが招待状だ」 「そうか」 細谷部長から招待状を受け取った。 イギリス人は何かにつけてパーティーをする。 まぁ、アメリカの大学に留学した際も、友人のパーティーに幾度も招待され、パーティーには慣れていた。 「パーティーに赴き、ワインに酔い、上機嫌な所を突くしかないですよ。副社長」 「それは…姑息なやり方だな…」 俺は細谷部長の交渉方法に眉を顰めた。
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