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翌日。
棚瀬が昨日の捜査会議の報告に捜査一課長室に現れた。
被害者の名前、年齢、死体現場を報告した後、自分なりの主張を述べた。
棚瀬は今回の犯人は以前起きた『皮剥事件』の模倣犯によるものだと主張。
復讐による殺人と決めつけていた。
確かに今回の被害者、細野竹春さんは無職ではあるが、元は消費者金融に勤めていた。
しかもその消費者金融は非合法な闇金であり、強引な取り立てをする事で有名であった。
会社を辞めたのも債務者に恨まれたからだと棚瀬は主張した。
でも話をすぐに結論付けてはいけない。
「細野さんの身辺調査は洗ったの?」
「今、小宮班が調査中です」
「ならば結論を早急に決めつけては駄目。まずは被害者はどんな人物だったのか。話はそれからよ」
私はそう言うと、棚瀬を下がらせた。
棚瀬を下がらせ、室内に1人になると私は細野さんの検案報告書に目を通した。
死体の写真も添えられており、死体には足の爪先から頭に至るまで見事に剥がされていた。
死因はショック死だそうだ。
これは前回の時も同じだった。
そこは変わらないようね。
しかし何か違和感を感じる。
私は長い時間、細野さんの死体の写真と睨めっこしてきた。
「………なるほどね」
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