Prologue

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Prologue

 今、僕は母に手紙を書いている。  思えば母に手紙を書くのは人生で二度目だ。一度目は去年の僕の成人式の後だ。親族などにお礼の葉書を印刷して、一枚余った。だから母に「お陰で成人できました。これからもよろしくお願いします」と二行だけ書いた。今思えば素っ気なかった。もう少しちゃんと書けばよかった。  だから、今回は少し長めに書こうと思う。
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