いつか見つけるその日まで

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そういえば、僕はよく彼女に探しものをさせられた。 落とし物だったり忘れ物だったりその時々で色々だったけれど、探した回数が一番多かったのは彼女自身。 彼女は、良く言えばマイペース。悪く言ってもマイペース。一旦気になることを見つけると、周りのことなど忘れて熱中してしまう。だからよく迷子になるのだ。 そんな彼女のことを、いつも僕は必死になって探した。 探している時は焦りや不安が怒りに変わるのだけど、見つけた時の彼女が僕を見て浮かべる花がほころぶような笑顔に、それまでの苦労が一気に消し飛んでしまう。 探し出された張本人はと言うと、反省半分照れ半分の顔で謝るのが常。その表情に僕の中にあった怒りは安堵に代わり、「見つかって良かった」と彼女の頭を撫でてしまうのだ。
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