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ロビンは驚きの連続で頷く事もできない。
私の知らないママの人生…
でも、心の中は安堵感でいっぱいなのは、この明智家の温もりに包まれているから。
すると、今度は昭彦が話し始めた。
美智子さんは自分の役目が終わったせいか、ティッシュの箱を持ってきて涙を拭いている。
「ファムさんが亡くなる時は、ちょうど僕達が冬休みで日本へ帰って来ている時でね。
そこの離れのベッドの上で、穏やかな顔をして亡くなったよ。
私の母の手を握って、目に涙をいっぱいためて…
その時最後に振り絞って私達に伝えた言葉は、ロビンをよろしくお願いしますだった」
昭彦は泣いている。
目の前に座るロビンを見て、何度も頷きながら。
「私達はその後も必死にロビンを探した。
でも中々手がかりがつかめない。
もう亡くなっているんじゃないかって、絶望した時もあった。
そしたら…」
昭彦もみどりもそして美智子さんまで、ロビンの隣でロビンに寄り添う健太郎を見つめる。
「健太郎がこんなに美しくなったロビンを連れて来た…
それも突然に、何の前触れもなく。
もう奇跡としかいいようがないよ…」
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