西へ征く

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西へ征く

 もうずっと、暗闇だけを見つめている。  いつからここにいるのかはわからない。でも、いつまでここにいればいいのかはわかっていた。  五百年。  それが、俺に課せられた罰。  罪状は忘れてしまった。罪状を忘れてしまった者に反省などできるはずがない。五百年の投獄など、ほとほと意味をなさない。  目を閉じても開けても真っ暗闇の中で、ただひたすらに心を殺す。  そうでもしないと、俺をこんな目に合わせた神々への憎悪で、気が狂ってしまいそうだ。
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