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同窓会
「ねえ、春日さんのこと覚えてる？」
今日は高校の同窓会。
一学年八クラスもあったので、そこそこ良いホテルの宴会場を借りての大きな会だ。
他クラスの子も交えて、各々が久しぶりの再会を喜んでいたところ。
私はなんとなく出来上がっていた集団に混ざり、そんなことを口にしてみた。
聞かれたみんなが一瞬固まって、それから口々に“春日さん”について答えていく。
「春日さん？」
「そんな子いたっけ？」
「覚えてなーい」
誰もが首を傾げて、覚えてないと言う。
「五組にさ、地味で静かな子いたじゃない。覚えてない？」
私は再度確かめてみる。
本当に覚えていないのか。
すると何人かは記憶を思い起こしたように、ぽろぽろと口にする。
「……そう、だっけ？」
「うーん。言われてみれば……そうかも？」
「どうだったかなー」
「……でもなんで急に春日さん？」
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