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俺はプログラムを見て、和香の出る競技をチェックする。
「和香ちゃんの出る競技は昼のプログラムに集中してるね…」
「まぁな…」
「…急なお産の呼び出し来なきゃいいけど…」
お産はいつ何時始まるか分からない。
俺は父の勧めで不妊治療を専門しているが、奏弥は産科医を続けていた。
俺以上に難しいお産も何なくこなして、今ではハイリスク妊娠の専門医。
「ヤバい人が沢山居るんだよな…」
「お前…大丈夫か?」
「何が??」
「何がって…ハイリスク妊娠ばかり専門にして…訴訟リスクだってハイリスクだろうが…」
「仕方がないだろ・・・そんなお産しか…俺には回って来ないんだから…」
「私も心配ですよ…京弥さん」
「だよな・・・」
「でも・・・上手くいって、赤ちゃんが無事に生まれた時の達成感は半端ないよ…」
「…まぁ、父さんが言うには、お前には神様が憑いてるらしいからな…」
「神様が憑いてたら、いいけど…幽霊とかじゃ怖いな…」
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