その後

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「今回は、このおかげです」  彼が手にしたのは、飴が入っていただろう、朽ちた小さな袋だ。 「このおかげで、海神様は神であることを保つことが出来た。もうこの飴玉を供えた人のことは、僕にはわからないけどね」  風が吹くと、それは彼の手から離れ空高く舞うと、キラキラと海の波に交じって消えてしまった。 「さて、次の迷子の神様だって。いろいろあるねぇ」  潮風が木々の葉を揺らす。その音はまるで、誰かが笑っているようにも聞こえた。 end
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