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何故こんなことに
「よくぞ来てくれた、40人の勇者よ!」
いつも通りに登校したはずなのに、つまらない朝会だと渋々体育館に行っただけなのに。気が付いたら俺たち2年B組は異世界に転移していた。
俺の名前は巳陽梓。ごく普通の男子校に在学中の男子高校生だ。毎日どこを見ても男しかいない校内で勉強をして、1日で話をした女の人が母親と少ない女性教師と学食のおばちゃんぐらいだと言う事実にゾッとしつつもそれなりに不自由のない生活をして来た。
それなのに、いきなり異世界転移をしたんだ。経緯なんてそんなもの知らない。登校した、朝会のために体育館に行った、気がついたら転生していた。これだけである。ほんとにこれだけなんだ、心の底からどうして。
ザワザワと要領を得ないクラスメイトたちの前に、1人のご老体が現れた。見た目はただの人の良さそうなお爺さんだけれど、何か得体の知れないものを感じた。
「おいジジイ、勇者……?ってなんだよ!」
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