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完全に犯人と決めつけてるみたいで失礼な気もしたけど、可能性があるものからどんどん潰していきたい。
「実は、昨日の夜中にまた郵便受けに変な写真入れられて。急いで玄関モニターで確認したんですけど、映ってたのが男性やったんです。それで、もしかしたらって思って。なんか犯人って決めつけてるみたいで申し訳ないんですけど」
『いえ。彼女は疑われても仕方ないことしたんやし、しょうがないと思いますけど、彼女には男兄弟はおらんし、親しい男友達もおらんかったんで違うかもしれませんね。他に心当たりはないんですか? 男性やったんなら、白井貫太さんってことはないですか?』
「フードかぶってて、顔がはっきり見えへんかったとはいえ、さすがにアイツなら分かりますよ。一応、付き合ってたんやし」
『そうですよね……。逆恨みしそうって言うたら、乙羽か白井夫婦しかおらんと思ったんやけどなぁ……あ!』
話しの途中でお兄さんは大きな声を上げた。
「何? どうかしました?」
『そうか! モニターや。その手があった。ちょっとこっちで調べてみます』
何か閃いたようで、お兄さんは電話を切ってしまった……。
せめて、何を閃いたのか教えてほしかったよ。
まあ、お兄さんが調べてくれるのなら “鬼に金棒” か。
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