圭介君の実家に新年の初ご挨拶

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圭介君の実家に新年の初ご挨拶

 (今年もあっという間に年末になったな)っと思い、部屋で久しぶりに過ごす休日。  普段の休日は、バイトなんだけど、12月は師走で忙しいし、休みも少ないので、お休み期間にして貰っています。  ちなみにバイトとは、「小川動物トレーナー」の所での飼育員のアルバイトで、詳しくは、前の1で「夢の飼育員のアルバイト」を読んで下さいね。  (今年は、GWもお盆もバイト三昧だったから年末は、本業に専念しないと、あー、それにしても、今年も色々あったな)っと再び今年の事を思いだしてると、携帯が光ってるのに気がつく。  (あれ?着信?メールかな?ラインだと音すると思うし)っと思い、携帯を手に取り見ると、木元さんからのメールだった。  (何だろう?今月の休みは、先月の月末に送ったし。)っと思い読むと、まさかの内容だった。  「佐川さん、お休みの所メール失礼します。木元です。実は例の食事の件、戸葉君に条件付きでOKして貰いましたので、出来たら忙しくなる前、12月の上旬にでもご一緒させて頂きませんか?詳しい話しは戸葉君に聞いて下さい」っと木元さんらしい丁寧なメールが送られてきた。  (条件付きって何だろう?今夜、圭介君ライン来た時に聞けるけど、気になる)っと私が?マークをつけながら考えてると、下から、  「美穂、休みの所悪いけど、ご飯の支度手伝ってくれない」っとお母さんの声が  「はーい。」っと返事をして、部屋を出て、下へと降りる。  夕方、お父さんが定時で帰り、3人で夕飯を食べ、お母さんと洗い物を終え、2階に上がり、のんびりテレビを観ていると、ピコーンっとラインの音が携帯から、  (あっ、圭介君かな?でもまだ18時前だけど、今日は早く終わったのかな?)っと思い見ると、  「美穂、こんばんは。今仕事終わったよ、今から帰るから帰ったらラインの電話するよ、うちのマネージャーからメールきたでしょ?その話しするから。」っと圭介君から  (仕事終わって、直ぐにLINEしたんだね、だから早かったんだ)っと思い  「圭介君、お仕事お疲れ様、帰り気をつけて帰ってね、電話待ってるね」っと返す。  1時間後、テレビを観終わり、漫画の本を読んでると、LINEの電話の音がしたので見ると、圭介君からだった。  「もしもし、圭介君?お仕事お疲れ様」  「美穂、こんばんは。今日はお休みゆっくり出来た?」  「うん。12月はバイト休みにしてるから、久しぶりに家でのんびり出来たよ。」  「そうか、それは良かった、それでマネージャーからメールあったと思うけど。」  「うん。びっくりしたよ、圭介君が木元さんとお食事承諾したってメール来たから、でも条件付き?ってどうゆう事?」  「ああ、実は、12月のクリスマス前後スケジュールを空けるか、もしくは、午前中だけにして貰えるって条件なんだよ、まっ、俺も美穂と12月全く逢えないのもなんか寂しいし、本音を言えば、マネージャーと食事なんて行って欲しく無いけど、食事だけなら、あっ、その後は俺家泊まりだからな、美穂。」  「そう言う事だったのね、木元さんとは、食事しながらお話しをするだけだから大丈夫だよ。そうか、今年は、圭介君と12月に逢えるのか、凄く嬉しいよ」っと嬉しそうに言うと、  「俺も美穂と逢えるの嬉しいよ、どっちになるかは解らないけど、美穂も忙しい月だから、その日は、のんびりと熱い夜を過ごそうな。」っと圭介君も嬉しそうに言う。  (ん?熱い夜って?)っとちょっと首をかしげ思いながら  「うん。そうだね、」っと返す。  「じゃあ、又決まったらLINEか電話するから、あっ、後、マネージャーとの食事後のお泊まりも熱い夜にしような。」っと言う圭介君に  (熱い夜ってその事、もう、圭介君ったら)っと呆れながら思いつつ、  「うん。」っと返事をした。  「よし、今月は、忙しいけど、美穂に逢えるから頑張れそうだよ。」  「そうだね、年末のスカイハイは忙しいから体には気をつけてね。」  「美穂も、無理するなよ、よし、じゃあ今日は、ここまで、又明日LINEするから。」  「うん、圭介君、今日も1日お疲れ様、ゆっくり休んでね、お休みなさい。」  「うん、美穂も明日から又仕事頑張れよ、じゃあ、お休み」っと言い電話が切れた。  ふと、時計を見ると、もう21時近くなっていた。  (圭介君と電話してると、時間早いな、それにしても今年の12月はプライベートも忙しいな、でも圭介君に逢えるから嬉しい)っとウキウキしながら、カレンダーを見る。  そして、12月上旬頃、木元さんとの食事に、東京駅で待ち合わせをして、車で、食事場所へ、後部座席に乗ろうとしたが、しっかり助手席のドアを開けられたので、そのまま乗り、都内のビルの最上階にある、ステーキレストランへ  (うわぁー、東京の夜景が綺麗、意外だな、木元さんかこんな場所のお店知ってるとは)っと思い、外を見ていると、  「どうですか?佐川さん、このお店気に入りましたか?色々調べたんですよ。」っと窓の方を見てた私に木元さんが聞く。  (わざわざ調べてくれたんだ。)っと思いながら  「ええ、夜景も綺麗で、とても素敵です。」っと笑顔で返すと、  「それは、良かったです。では、こちらへ」っと木元さんに言われ、私は、カウンター席へと、並んで座り、料理長が挨拶をして、目の前でお肉が焼かれた。  「佐川さんは、お酒は飲めますか?ワインなんかはいかがですか。」っと木元さんがメニューを見せて聞く。  「あっ、はい。飲めますが、木元さんは運転ですから飲めませんよね。」っと私が言うと、  「ええ、俺は、ノンアルコールのワインを頂きますので、佐川さんは遠慮せず飲んで下さい。」っと木元さんが言うので、  「それでは。」っと言い私は赤ワインを頼み、木元さんとグラスを合わせ、ミディアムに注文したステーキと一緒に食べる。  「うん。美味しいです。やっぱり、ステーキにはワインが良く合います。」っと嬉しそうに言うと。  「ええ、このお店の最高級の国産のお肉を使っていますから、本当に美味しいです。」っと木元さんが言い、ワインや副菜など、さまざまな料理を食べながら、木元さんのお仕事のお話やプライベートの話し、私の幼少の頃の話しなど、話しは尽きる事なく、時間だけがあっという間に過ぎ、  「そうなんですね。」っと私が相づちを打ちながら話しをしてると、木元さんは、時計を見て、  「そろそろですね。」っと1人事のように呟くと、木元さんのスマホが鳴る。  「時間ぴったりですね。」っとスマホを見て言う木元さんを不思議そうに見てた私に  「戸葉君が来たみたいですよ。」っと私に向かって言う。  「えっ、もうそんな時間なんですね。」っと私も時計を見て言う。  「楽しい時間はあっという間ですね、でも今夜は、佐川さんと色々お話し出来て良い気分転になりました。」っと私に笑顔で言う木元さんに、  「こちらこそ、こんな美味しい食事を食べながら色々なお話し出来て貴重な時間をありがとうございます。」っと私も笑顔で返す。  「どういたしまして、さて、下で戸葉君が待ってますので、行きますか。」っと言い立ち上がり、レジで精算を済ませ、エレベーターに乗り、下へと降りると、圭介君がロビーのソファーに座り待っていた。    「圭介君、お仕事お疲れ様。」っと圭介君の方へと近づくと、    「美穂、お疲れ。」っと笑顔で私に言う。  「戸葉君、お疲れ様です。今夜は2時間佐川さんを貸して頂きありがとうございます。おかげで、良い気分転換になりました。」っと木元さんは、圭介君に頭を下げる。  「それは、良かったですね、マネージャー、明日から又宜しくな。」っと少し面白くなさそうに圭介君が言う。  「佐川さん、今夜は、本当にありがとうございました。とても良い時間になりました。」っと木元さんは、改めて私の方を向いて言う、  「いえ、こちらこそ、美味しい食事ありがとうございました。」っと木元さんに頭を下げる  「美穂、行くか。」っと圭介君が言う。    「うん、じゃあ、木元さん、おやすみなさい」っと私が  「じゃあ、マネージャーお疲れ」っと圭介君が、  「はい。戸葉君明日午後からお仕事忘れずに、佐川さんと良い夜をお過ごし下さい。」っと少し嫌み混じりに言う木元さんに、  「はい、はい。」っと圭介君は手を上げて言い、私は、ホテル前に止めてあった圭介君の車に乗り、圭介君のマンションへと向かった。  12月もあと5日で終わりなこの日私は、上野駅のいつもの場所で、圭介君の車を待っていた。  クリスマスと誕生日のプレゼントの紙袋を持った手を見て、  (遅くなったけど、プレゼント喜んでくれるかな)っとワクワクしながら思ってると、  プップーっと車のクラクションが聞こえ、音の方を見ると、圭介君の車が、私は、足早に近づき、周りを気にしながら、  「圭介君、お仕事お疲れ様」っと言い車に乗る。  「美穂、お待たせ、おっ、今日のワンピース可愛いな」っと圭介君が言う。  「うん、今日の為に新しいワンピース買ったの」っと嬉しそうに返す。  「うん。似合ってるよ、美穂。じゃあ、行きますか。」っと言い車を走らせる。  「圭介君、今日、午前中で仕事終わって良かったね。」っと私が  「ああ、マネージャーが約束通りに調整してくれたからな、でも明日からは、スカイハイの生放送や特番の番組に出演で忙しくなるからな。」っとため息混じりに言う。  「そうだね、でも私は、年末はスカイハイが出演する番組が多いから観れて嬉しいけど、仕事で観れない時は録画するし、あっ、そう言えば、先週の歌番組、観てたけど、スラッシュも出てたね。」っと私が言う。  「うん。スラッシュも今年は、色々な番組に出てたな、あっ、でも俺、番組で会ってもボーカルの女性とは、喋って無いからな、あっちは何かと喋りたそうに近づいてくるけど、俺は仕事場以外では関わりたくないからな。」っと運転しながら圭介君は言う。  「そっか。」っと私がホッとしながら言うと、クスッと圭介君が笑って、  「美穂、俺の元彼女、気にして無い感じだったのにやっぱり気になるんだな」っと圭介君が言うのを聞き、  「なんで、笑うのよ、それは、気になるよ彼女だし。」っと言うと、  「だって、なんか嬉しくて、美穂がやきもち焼いてくれて、いつも俺ばっかり美穂にやきもち焼いてるから」っと信号待ちで止まって私を見て言う圭介君に  「別に、やきもち焼いてないもん。」っとふてくされて言うと、私の手に手を置いて、  「俺が好きなのは、美穂だけだよ。」っと優しい笑顔で言う圭介君に  「圭介君、ありがとう。あっ、信号変わるよ。」っと圭介君の方を見てから、前を見て言う。  「おっと、やばい。」っと言い、私の手を離し、ハンドルを持ち車を運転する。  圭介君のマンションに到着して、私はいつもの様に先に入ると、テレビの前のソファーに座り、圭介君を待つ。  しばらくして、  「ただいま。」っと圭介君が入って来る。  「お帰り。圭介君」っと言うと、すかさずハグして、キスをする。  「あー、お腹空いたな、美穂は?」っと私から離れ聞く。  「うん。お腹空いてきたけど、夕飯はどうするの?」っと聞くと、  「デリバリー頼んだから、時間になったら来るから、それまでお酒飲まない?」っと圭介君が言う。  「うん。いいよ。」っと私が言うと、冷蔵庫からシャンパンを持ってきた。    「わぁー、なんか高そうなシャンパンだね。」っと私が言うと、  「今晩は特別な夜だから、1日遅れのクリスマスと俺の誕生日を兼ねてるからな。」っと言う圭介君に、    「そうだね、圭介君、遅くなりましたが、誕生日おめでとう。」っと言うと、  「ありがとう。美穂」っと言い、シャンパンを入れたグラスを渡す。  「乾杯。」っと2人で言いグラスを合わせる。  「うん。美味しい。」っと満足して言うと、  「うん。旨いな。まだ、お酒あるから飲もう美穂。」っと圭介君が  「えー、そんなに私飲めないよ。」っと言うと、  「飲もうよ、美穂。今から美味しい食事も来るんだから」っと圭介君が。  そんなこんなでシャンパンやビールを飲みながら、軽くつまみも食べてると、  ピンポーンっとチャイムが鳴り  「はーい。」っと圭介君が出て、デリバリーの人から注文した食事を受けとる。  「美穂、食事来たよ。」っと言い、テーブルに置く。  オードブルなどの美味しそうな料理が並ぶ。  「わぁー、美味しそうだね、あれ?この箱は?」っと白い箱を見て聞くと、  「開けて良いよ」っと圭介君が言うので、開けると  「美味しそう。これってチーズケーキだね」っと嬉しそうに私が言う。  「うん。やっぱりクリスマスと誕生日にはケーキが無いとな、美穂チーズケーキ好きだろう?」っと圭介君が聞く。  「うん。好きだよ。じゃあ、まずは、食事頂きましょう、圭介君。」  「それでは、頂きます」っと2人一緒に言い、美味しい食事を頂く。  「うーん。けっこうお腹いっぱいになってきたかも、ケーキあるから、もう、ご馳走さましようかな?」っと私が言うと  「そうだな、残りは、明日の朝でも食べるか、じゃあ、冷蔵庫に入れとこう」っと言い圭介君は、台所に向かう。  「美穂、コーヒー淹れる?ケーキ食べるのにコーヒーが良いでしょう」っと圭介君が聞く。  「うん。」っとテーブルの上を片付けて、台所へ行く。  「圭介君、ケーキ切るね。」っと私が言うと、  「うん。頼むな、残ったら、美穂持って行って食べな」っと圭介君が、  「本当に良いの。こんな美味しそうなチーズケーキ嬉しいな、お母さんと一緒に食べようかな」っと嬉しそうにケーキを切る。  「圭介君、この位で良い?」っと私が聞く  「うん。いいよ。」っとコーヒーを淹れながら返す。  テレビ前のソファーに座り、ケーキとコーヒーをテーブルに置き、  「頂きます。」っと言い食べる。  「うん。チーズが濃厚だね、圭介君美味しいよ。」っと満足そうに私が言うと、  「うん、美穂が喜んでくれて良かったよ。」っと私を見て返す、  「あっ、圭介君これ、誕生日とクリスマスプレゼント」っと持って来た紙袋を渡す。  「おっ、ありがとう。じゃあ、俺も」っと言い四角箱を渡す。    「何だろう?開けて良い?」っと聞くと  「いいよ。」っと言ったので開けると、女性物の腕時計が。  「圭介君、これ、時計。」っと少し戸惑いながら聞く。  「うん。実は俺とお揃いの腕時計なんだ。」っと腕を捲って言う。  「そうなんだ。」っと言うと、  「あれ?もしかして嬉しく無い?」っと心配そうに私を見て聞く。  「ううん。嬉しいよ、ありがとう。圭介君大事に使うね。」っと返す。  「良かった、これからも俺と同じ時間を一緒に過ごそうね。」っと言う圭介君に  (これって、プロポーズじゃないよね、意味解って言ってるのかな)っと圭介君の方を見て思ってると、  「どうしたの?美穂?」っと不思議そうに私を見る。  「あっ、あの圭介君」っと本当の気持ち聞こうとしたけど、  「ん?何?」っと聞く圭介君に  (やっぱり今は良いか、今はまだ、きっと圭介君も解って言ってると信じよう)っと思い。    「やっぱり何でも無いよ、この腕時計、サイズ調整出来るよね。」っと時計を腕につけて聞く。  「うん、時計屋さんで調整出来るよ。」っと言う圭介君に、  「じゃあ、今度の休みにやって貰うね。」っと笑顔で言う。  (良かった、美穂喜んでくれて)っと安堵しながら俺は思った。  「美穂、プレゼントありがとう。大好きだよ。」っと言い圭介君は、私の顔に近づく  「うん、私も大好きだよ。」っと言い圭介君とキスをした。  それからは、圭介君の言った通りの熱い夜を過ごし、充実した年末の時間が過ぎていきました。  そして、あっという間に新しい年が明け、慌ただしく、3が日が過ぎ、新年最初の週末が。  (あっ、朝だ、なんか目が覚めた)っと思い、鳴る前の目覚ましと、携帯のアラームも止め、布団から起きて、窓に近づきカーテンを開けると、眩しい日差しが、  「天気良いな、なんかこんな日に圭介君に逢えるのは、嬉しいけど。」っと1人事の様に呟き、カレンダーを見ると、圭介君家にご挨拶っと書いてある。  そう、今日は、圭介君家に新年のご挨拶に行く為に朝早く圭介君が来るんだけど。  (はぁ、もうすでに緊張が)っと思ってると、  「美穂、起きたなら顔洗って支度しなさい、戸葉君来るわよ。」っと下からお母さんの声が  「はーい。」っと言い下に降り、    「お母さん、おはよう」っと台所に居るお母さんに声をかけると、  「美穂、おはよう。」っと振り向き言う。  (ん?お母さん、なんかいつもと違う)っと思い、じーっと見てると、  「どうしたの?美穂、早く顔洗って来なさい」っと言われ、洗面所に行き顔を洗い、コンタクトを入れ、お母さんが居る台所に行くと、  「あー、やっぱり。お母さん、朝から、かなりのバッチリメイクしてる、又お父さんに呆れられるよ。」っとお母さんを見て言う。  「だって、戸葉君、来るんだもん、当然でしょ、美穂早く着替えて来なさい。」っと言われ、  「はい、はい、」っと言い2階に上がる、  (まったく、お母さんったら戸葉君のファンだからって)っと呆れながら、部屋に戻り、落ち着いた色のチュニックと化粧を薄くしてると、ピンポーンっとチャイムが、  (えー、もう、圭介君来たの?早いよ)っと時計を見ながら思い、急いでバックに必要な物を入れて、下へ降りる。  「はーい」っとお母さんが素早く玄関を開ける。  「おはようございます。おばさん、おじさん。朝早くすみません。」っと圭介君が挨拶をする。  「おはよう、戸葉君、明けましておめでとう。」っとお母さんが言い、居間に居てお茶を飲んでた、お父さんも出て来て、  「おはよう、戸葉君、明けましておめでとう」っと挨拶をする。  「はい。遅くなりましたが、明けましておめでとうございます」っと圭介君が返す。  「圭介君、おはよう。早かったね。」っと階段から降りて来た私が声をかける。  「美穂、おはよう、明けましておめでとう。朝は、道路が空いてたから早く着いたよ」っと私に優しい笑顔で挨拶する。  「明けましておめでとう、圭介君、3が日お仕事ご苦労様。」っと私が返す。  「もう、すぐ行くの?戸葉君」っとお母さんが聞く。  「そうですね、早い方が良いので、こちらには後日、美穂と時間合わせて、又お邪魔させていただきます」っとお母さんに言うと。  「そう。」っと残念そうに言うお母さんに、  「おばさん、次来た時は、美味しいお食事楽しみにしてますので。」っと爽やかな笑顔でお母さんに言うと、  「ええ、美味しい物を作るわね。」っと嬉しそうに言うお母さんと圭介君のやり取りを見て、  (さすが、圭介君です。ファンであるお母さんの気持ち解ってますね)っと感心しながら思ってると、  「美穂、忘れ物無い?」っと私を見てお母さんが聞く。  「あっ、そうだ、お茶菓子」っと言い台所に向かい、取りに行くと、  「戸葉君、次来る時、お酒飲めるか?」っとお父さんが聞く。  「ええ、次来る時は、電車で来ますので、是非一緒に飲みましょう」っとお父さんに返す。  「圭介君、お待たせ、行こう。」っと台所から戻って来て言う。  「美穂、戸葉君のご両親に失礼の無い様にね」っとお母さんが言い。  「美穂、きちんと挨拶するだぞ。」っとお父さんが言うのを聞き、  「大丈夫だよ、お父さん、お母さん、心配し過ぎ、行って来ます」っとハーフブーツを履き言う。  「それでは、おじさん、おばさん、美穂をお借りします。行って来ます」っと圭介君が挨拶をして、玄関を出て、圭介君の車に乗る。  圭介君の車は高速道路に乗り、東京方面へと走る。  (なんか、久しぶりだな、圭介君の車で遠くへ行くの、江ノ島の水族館以来だな)っと思ってると、  「美穂、昨日はちゃんと寝れたの?」っと圭介君が運転しながら聞く。  「うん。夜は早く寝れたけど、朝は緊張して目覚ましより早く起きたよ、圭介君は大丈夫?昨日も仕事だったでしょ、寝不足じゃない?」っと私が返すと  「ああ、昨日は早く終わったし、3が日の疲れで爆睡だったから時間通り起きれたから大丈夫だよ。」っと圭介君が  「そうか、なら良いけど、圭介君の実家って東京だけど、都心から少し離れてるんだよね?」っと私が聞く。  「そうだな、東京だけど、都会と言うより田舎に近いからな、でも良い所だけどな。」っとなんか嬉しそうに言う圭介君。  そんな話しをしながら、途中パーキングに寄ってトイレ休憩をしながら、東京に入り、圭介君の実家の方へと向かう。  「うー、なんか緊張してきた。」っと私が言うと、  「おい、おい、大丈夫、美穂?俺まで緊張伝わって、運転が危うくなるから、いつも通りにしててよ。」っと圭介君が、  「だって、彼氏の実家って緊張するでしょう?圭介君だって私家に初めて来た時も凄く緊張してたくせに。」っと私が返す。  「確かにそうだけど、あっ、もうすぐ着くよ。」っと圭介君が、  茨城から休憩入れて片道2時間半長いようであっという間に着いた。  圭介君は、一軒家の前に止め、空いてた家の前の車庫に車をバックで入れる。  「よし、着いたよ、美穂。」っと言いエンジンを止め車を出る圭介君、その後に私も助手席を降りる。  圭介君の実家は2階建ての一軒家で私家よりも少し大きな家だった。  私が圭介君の実家を見てると、  「美穂、行くよ。」っと言い、玄関に向かう。  「うん。」っと言い圭介君の後について行く。  「おふくろ、おやじ、ただいま。」っと言い玄関を開ける。  「圭介、おかえり」っと女性の声が、  「おふくろ、彼女連れて来たぞ」っと圭介君が言うと、  「あら、あら、初めまして、圭介の母です」っと長身のスラッとした女性が挨拶してきた。  「初めまして、佐川美穂です。」っと圭介君の隣で挨拶する。  「お父さん、圭介が彼女連れて来たわよ」っと圭介君のお母さんがお父さんを呼ぶ。  「おう、圭介、おかえりっとその娘がお前の彼女か」っと圭介君のお父さんが私を見て聞く。  「初めまして、佐川美穂です。」っと今度は、お父さんの方を見て言うと、  「まあ、立ち話もなんだから、上がりなさい。」っと圭介君のお父さんが言い、  「圭介、佐川さんにスリッパ」っと先に玄関から上がってた、圭介君にお母さんが言う。  「はい、はい、美穂、どうぞ。」っと言い私にスリッパを置く。  (あれ?普通こうゆう時って先に居るお母さんが出す物じゃないかな?)っと思いながら、私は、スリッパを履き、玄関の靴の向きをきちんと直して置く。  「こっちだよ、美穂。」っと圭介君がキッチンらしき所に案内する。  「うん。お邪魔します。」っと言い圭介君の後についていく。  先にダイニングテーブルの椅子に座っていた、圭介君のお母さんとお父さんに、  「これ、つまらない物ですが、茨城の銘柄のお茶菓です。皆さんで召し上がって下さい。」っと持って来た、菓子折を渡す。  「あら、わざわざご丁寧にありがとう、頂くわね、そうか、美穂ちゃんは茨城の方だったわね、ここまで遠かったでしょ。」っとお母さんが受け取り聞く。  「いいえ、それほど、道路も混んで無く2時間半位で着きましたから。」っと返す。  「そうか、朝ご飯まだだろうから、お腹空いたんじゃないか、圭介も、」っと今度はお父さんが、  「俺は、お腹ペコペコだよ、美穂もだろう」っと言う圭介君に  「うん。」っと返すと、  「今日は、圭介が彼女連れて来るっと聞いたから、色々お料理作ったのよ、さっ、圭介も美穂ちゃんも座って。」っとお母さんが言う。  確かに、テーブルには、おせち意外にも色々な料理が並べられていた。  私は、圭介君の隣に座り、  (それにしても、この一つ一つの料理の量って何だろう、お皿からはみ出しそうな量の上に、どれから食べて良いか分からない位の料理の置き方)っとテーブルの料理を見ながら困惑してると、  「美穂、どうした?」っと圭介君が聞く。  「いや、あのその、料理の量が多いのに驚いて。」っと私が言うと、  「ああ、おふくろは、量とか気にせずざっくり作るからな、美穂家のおばさんとは違ってな、あっ、でも味は美味しいから保証するよ。」っと圭介君が私を見て言う。  「うん。」っと言いながらも  (こんな量を子供の時から食べてれば、それは圭介君も大きく育つよね)っと身長の高い圭介君を見て思う。  「頂きます。」っと私は手を合わせ言い、とりあえず、手前の料理から頂く。  「どう?美穂ちゃん。」っと私の前に座っていた圭介君のお母さんが聞く。  「ええ、美味しいです。」っと言いながら  (何だろう、この独特の味、不味くわないけど)っと思い、圭介君の方を見ると、美味しそうにパクパクっと食べていた。  (圭介君は、この味がおふくろの味なんだね)っと思い、又圭介君を見てると  「どうした?美穂」っと聞いてきた。  「ううん。何でもないよ。」っと返す。  「美穂ちゃん、圭介、飲み物、お茶で良いの?」っと圭介君のお母さんが聞いてくる。  「はい。お茶で良いです。」っと私が言い、  「俺、いつもの水、冷蔵庫に入って無い?」っと圭介君が返す。  「圭介、自分で冷蔵庫見て、はい、美穂ちゃんお茶」っと圭介君のお母さんが私の前にお茶を置き、圭介君は、  「はい、はい、」っと言いながら、冷蔵庫に向かう。  「美穂ちゃんは、お酒は飲めるのかな?」っと圭介君のお父さんが聞いてくる。  「はい。そんなに強くないですが、おじさんは、お酒は飲めるんですか?」っと私が返す。  「付き合い程度か、最近は、圭介の方がお酒強いからな」っと返してきた。  「まぁ、俺は、仕事上飲む機会が多いし、周りが酒好きばかりだからな。」っとぼやくように圭介君が言う。  「美穂ちゃんは、料理は得意なの?」っと圭介君のお母さんが聞く。  「得意と言うか、人並みに作るのは好きです。」っと答えると、  「美穂は、お菓子作りも出来るもな」っと圭介君が、  「ほぅ、お菓子作りが出来るのか、圭介は甘い物好きだからな、他に得意な料理とかあるのか?」っと圭介君お父さんが  「えっと、得意料理は無いですが、和洋中何でも作りますよ。」っと私が答える。  「あら?本当に、でも私、中華にはうるさいわよ。」っと圭介君お母さんが言うのを聞き  (あっ、これ、中華の味に似てるだ)っと納得しながら、色々の料理を食べてると、  「そうだ、美穂ちゃんは、何が趣味なのかな?」っと圭介君お父さんが聞いてくる。  (なんか、さっきからお母さんが質問したら次はお父さんって交互に色々聞いてくる、ほとんど初対面には喋らない私のお父さんとは大違いだな)っと思いながら、  「えっと、趣味は、」っと食事をしながら私が答えてると、  「圭介、帰って来てるの?」っとなんか甲高い声が、  「げっ、あの声は、」っと圭介君が、  「ちょっと、真由美、お客さんが居るのよ。」っと圭介君お母さんが。  「あら、ごめんね。お邪魔します。」っと背の高い女性が入りながら言う。  「姉ちゃん来たの?」っと少し嫌そうに圭介君が言う。  「えっ?お姉さん」っと私が驚き、その女の人を見る。  「初めまして、圭介の彼女さんだよね、私、圭介の姉の真由美です。」っと笑顔で私に言う。  「は、初めまして、佐川美穂です。」っと圭介君のお姉さんに頭を下げ、顔を見ると、  (なんか、圭介君と姉弟って感じで綺麗な人だな)っと思ってると、  「おい、姉ちゃん、太一は?」っと圭介君が聞く。  「あー、太一、友達と遊びに出掛けたわよ、あっ、美穂ちゃん、太一は私の小学生の息子よ。」っと私を見てお姉さんが言う。  「それにしても、圭介、こんな可愛いらしい、お嬢様みたいな方、どこで知りあったのよ、どうみても圭介には、勿体無いような。」っとお姉さんは、私をジロジロ見ながら言う。  「はぁ、別にどこで知りあったっていいだろう、姉ちゃんには教えないよ。」っと圭介君が言うと、  「冷たい弟だね、いつから、そんな生意気な口をきくようになったんだ。」っとお姉さんが、  「ちょっと、真由美、圭介、美穂ちゃんの前で姉弟喧嘩しないの、ごめんね、美穂ちゃん」っと圭介君お母さんが私に言う。  「いえ、私、兄弟いないので、仲良くて羨ましいくらいですよ。」  「どこが仲良いんだよ」っと同時にお姉さんと圭介君が言い顔を見合わせる。  「クスッ、クスッ、息ぴったり、さすが姉弟」っと私が笑いながら言うと、  「美穂。」っとうらめしそうに圭介君が言う。  「ねぇ、美穂ちゃんは、圭介のどこが良くて付き合ってるの」っといつの間にか、圭介君の前に座り、今度はお姉さんが質問してきた。  「そうですね、圭介君は、」っと今度は、お姉さんの質問に食べながら答える。  それからも、圭介君のお母さんやお父さん、そしてお姉さんも加わり質問タイムが繰り返された。  「ふぅー。」っとため息をつき、私が箸を置くと、  「美穂、お腹いっぱいか?」っと圭介君が聞く。  「うん。」っと言いながら、  (本当は、お腹よりも質問責めで疲れたんだけど)っと内心思ってると、  「あら、美穂ちゃん、いっぱい食べてくれて嬉しいわ。」っと圭介君のお母さんが、  「はい。とても変わっ、いえ、独特の味でつい箸が止まらず、美味しく頂けました。」っと私が答える。  「美穂ちゃんって、痩せの大食いなの?その細い体で良く食べるなって思ってたんだけど」っとお姉さんが  「いえ、そんな事は無いですが、丁度お腹空いてたから、つい、いっぱい食べてしまって」っと私がしどろもどろと答えると、  「いいのよ、圭介の彼女はいっぱい食べてくれる方が私も作りがいあるしね。」っと圭介君のお母さんは、私を見ながらニコニコして言う。  「おふくろ、美穂をあんまり太らせるなよ。」っと圭介君が言う。  「あら、何言ってるのよ、圭介、女性はふっくらしてた方が魅力的なのよ、圭介は、芸能界でスラッとした女性ばかり見てるから、美穂ちゃんは少し痩せ過ぎよ。」っとお姉さんが圭介君か言うのを聞き、  (お姉さんもスラッとして痩せてますけど)っと私が思ってると  「そうだな、女性はふっくらしてた方が健康的で良いな。」っと今度は圭介君のお父さんがチラッとお母さんの方を見て、私を見て言う。  「ん?お父さん、今私の方見なかった?」っとお皿をキッチンに片付けしようとしたお母さんが聞く。  「気のせいだ」っとお父さんが答える。  「あっ、手伝います。」っと私が椅子から立ち上がり言うと、  「いいのよ、美穂ちゃんは、圭介と部屋に行ってて、真由美、皿持ってきて。」っと圭介君お母さんが言うと、  「えー、もう、」っと言いながら、お姉さんがお皿を片付け始める。  「じゃあ、お言葉に甘えて。」っと言い圭介君の方を見る。    「うん。美穂、俺の部屋行こう、こっちだよ。」っと圭介君が立ち上がり2階の階段へと案内する。  「美穂ちゃん、後でお茶持って行くわね。」っと後ろで圭介君お母さんが言うのを聞き、  「はい。ありがとうございます。」っと言い、圭介君と2階へ上がる。  「美穂、どうぞ。」っと圭介君が部屋のドアを開ける。  「お邪魔します。」っと私は圭介君の部屋へと入る。  圭介君の部屋は、入って右側に本棚があり、左側には机と椅子に真ん中辺りにベッドが置かれ、その前に小さなテーブルが置かれていた。  私がまじまじと部屋を見てると、  「美穂、適当に座って。」っと圭介君がベッドに座って言う。  「うん。」っと言い、ベッドの後ろのテーブルの前に座り、  「はぁ、なんか、一気に緊張が解けた。」っとお腹摩りながら言うと、  「美穂、ご飯食べすぎだぞ。」っと圭介君がベッドに座り言う。  「だって、つい、食べた事無い物ばかりだったから」っと私が反論すると、  「だからって、さぁ、さすがになぁ、」っと私を見ながら言う圭介君に何が言いたいのかを察知し、  「分かってるよ、あんまり体重増やさないように注意するよ。」っと私が言うと、  (圭介君の仕事上、さすがに太ってる彼女はヤバイでしょうし)っと思ってると、  「だってさ、美穂、あんまり太ると抱き心地変わるし、何て言うか、感度とか。」っとなんか少し照れながら言う圭介君に、  (そこか)って心の中で1人突っ込み、呆れながら、  「圭介君の頭の中、見てみたいよ。」って言う。  「ん?じゃあ、見る」っと言い、私に顔を近づけてキスをした。  「頭じゃなくて、それ顔だよ」っと圭介君の顔を見て言う私に  「そうだったね。」っと私を見ながらニコニコしながら返す圭介君。  そんな中、トントンっとノックが、  「はーい。」っと圭介君が返事をする。  「圭介、美穂ちゃん入るわよ。」っと圭介君お母さんがドアを開ける。  「あっ、すいません。」っと言いお母さんに近づくと、  「美穂ちゃん、ありがとう。これ、美穂ちゃんが持って来た、お茶菓子もあるから、圭介と一緒に食べてね。」っとお母さんが言う。  「はい。ありがとうございます」っと笑顔で私がお盆を受けとると、何故か、じーっと至近距離でお母さんが見てる。  「あのー、おばさんどうしましたか?」っと私は、お盆をテーブルに置き聞く。  「いや、さっきも思ったけど、美穂ちゃんって笑顔が素敵ね、圭介もその笑顔にやられちゃったのかしら」っと急に私を見て言うお母さんに、  「えっ?」っと戸惑ってると、  「美穂の笑顔は特別だよ、俺は美穂の笑顔を見てると癒される、だけど、それだけで美穂とお付き合いしようと思った訳じゃないよ。」っときっぱりと言う圭介君に  「そうよね、圭介は昔から中身を大事にする子だもんね、でも、美穂ちゃん、その笑顔で他の男の人を誘惑しちゃ駄目だからね。」っとニコッとしながら私に言うお母さんに、  (なんか、変な圧力を感じるんだけど)っと思いながら、  「あっ、はい。私は圭介君だけを見てますから大丈夫です。」っと慌てて少し変に返す。  「そうよね、それを聞いて安心したわ。では、ごゆっくり。」っと言いながら、お母さんは部屋を出て行く。  (恐るべし、これが息子を思う母の気持ちか)っと思ってると、  「何?訳の分かんない事、美穂に言ってるんだか」っと呟くように言う圭介君。  (が、しかし、現の息子にはその思いは、全然伝わって無い)っと圭介君を見て思う私だった。  「美穂、お腹入る?俺、美穂のお茶菓子食べたい。」っと圭介君が言う。  「うん。大丈夫だよ、甘い物は別腹だから」っと圭介君の横に座り私が言う。  (それにしても、嫁姑関係大変そうだな、まっ、結婚するか分からないけど、でも出来たらずっと圭介君の側に居たい)っと圭介君を見ながら思う私に、  「頂きます。」っと言いながら、お茶菓子の包装を破く圭介君。  「じゃあ、私も」っと言いながら、圭介君の部屋でゆっくりっとお茶タイムを過ごす。  そして、圭介君家での時間は、あっという間に過ぎ、午後4時前になる。  「あー、もう、こんな時間か、そろそろ美穂家に行かないと、夕方は道路混むかもしれないし。」っと時計を見ながら、圭介君が言う。  「あっ、本当だね、圭介君は明日も仕事だから、早めに休まないといけないしね。」っと私が言うと、  「うん。じゃあ、行きますか。」っと圭介君が立ち上がり、一緒に圭介君の部屋を出て1階へと降りる。  「おふくろ、おやじ、美穂、帰るよ。」っと圭介君が居間に居る、お母さんとお父さんに声を掛ける。  「あら?美穂ちゃん、もう帰るの?」っと圭介君お母さんが私に聞く。  「はい。今日は、本当にご馳走様でした。」っと言うと、  「美穂ちゃん、お茶菓子、美味しかったよ、これ、毎年、会社から貰うお酒、美穂ちゃんのお父さんに」っと去年も頂いた、一升瓶のお酒を渡す。  「すみません、去年に続き、今年もお父さん喜びます。ありがとうございます」っと両手でお酒を持って言うと、  「いいのよ、美穂ちゃん、家は、日本酒飲まないし、料理にもあんまり使わないから、美穂ちゃんのご両親にも宜しく伝えてね。」っとお母さんが言うのを聞き、  (そりゃ、あの料理には日本酒は、使わないだろう)っと思いながら、  「はい。お伝えしときます。」っと笑顔で答える。  「あれ?そう言えば、姉ちゃんは?」っと圭介君が聞く。  「ああ、真由美は、そろそろ太一が帰って来るからって、さっき帰ったわよ、美穂ちゃんにお菓子ご馳走さまって伝えてって言ってたわよ。」っと圭介君お母さんが  「なんだよ、姉ちゃん、美穂にちゃんと挨拶してから帰ればいいのに。」っと圭介君が言うと、  「真由美、気を遣ってくれたのよ、せっかくの圭介との時間なんだから、お邪魔しちゃ悪いと思って」っと圭介君のお母さんが、  「圭介君、お姉さんにありがとうございますっと伝えておいてね」っと私が言うと、  「うん、分かったよ」っとまだ少し不満そうな圭介君が言う。  「美穂ちゃん、今度は、ご両親と一緒に来なさい。楽しみにしてますから。」っと圭介君お父さんが言うのを聞き、  「はい。伝えておきます。それでは、今日は本当にお邪魔しました。」っと圭介君お母さん、お父さんに頭を下げる。  「じゃあ、美穂送って行くから」っと圭介君が言うと、  「圭介、今日は、こっちに戻るの?」っと圭介君お母さんが、  「あー、明日仕事だから東京の自分家に帰る」っと圭介君が言う。  「そう、じゃあ、美穂ちゃんを、安全運転で、ちゃんとご両親の元に帰すのよ。」っと圭介君お母さんが、  「分かってるよ、じゃあ、行って来ます」っと言い、玄関のドアを開ける。  「それでは、ありがとうございました」っと言い、私も圭介君の後ろに続き、玄関を出ようとすると、  「美穂ちゃん、またね」っと笑顔で圭介君お母さんが送りだす。  私は、圭介君お母さん、お父さんに一礼して、玄関を出る。  再び、圭介君の車に乗り、東京から茨城の我が家へと車を走らせた。  さすがに夕方だったから東京の首都高辺りが混んでて、茨城に帰るには、行きより3時間位かかり、那珂湊に入るのが夕方6時になっていた。  私は、お母さんにメールで今から帰るよと入れると、  「美穂、疲れて無い?」っと圭介君が聞いてくる、  「うん。私は、大丈夫だけど、圭介君の方が疲れてない?ずっと運転してるし。」っと返すと。  「俺は、大丈夫だよ、だって美穂が側に居るからな」っと笑顔で圭介君が返す。  「そう、でも帰りもあるんだけど、」っと私が言うと、  「うーん?それが問題だが、何とか頑張って帰るよ」っと圭介君が言う。  「無理しないで、休憩しながら帰ってね。」っと私が言ってると、もう、家近くに来てた。  「それでは、俺が無事に帰れるように。美穂に元気もらうか」っと言い、路肩に車を止め、圭介君は私に長いキスをした。  「美穂、今日は、ありがとう、おふくろもおやじも美穂の事気に入ってくれたみたいで安心したよ。」っと圭介君が言う。  「うん。私も緊張したけど、お母さんもお父さんもお姉さんも良い人で安心したよ。今日は圭介君の実家に連れてってくれてありがとう。」っと私も圭介君を見ながら言う。  圭介君の車は、私家の前に到着して、私が降り、玄関を開けて、  「お母さん、ただいま。」っと言うと、  「美穂、おかえり、戸葉君は?」っと足早に玄関に来て聞く。  「まだ、車の近くに居るよ」っと言うと、お母さんは玄関を出て、圭介君の方へと。  「戸葉君、今日は、長い時間の運転ご苦労様。」っと圭介君に近づきお母さんが言う。    「いえ、こちらこそ、美穂を長い時間お借りしまして、俺の母も父も美穂の事とても気に入ってくれまして。」っと圭介君が、  「そう、良かったわ。」っとお母さんが嬉しそうに答える。  「美穂、これ。」っと圭介君お父さんから頂いた、一升瓶のお酒を渡す。  「ありがとう。圭介君、帰り気を付けてね。」っと受け取りながら言う。  「ああ、戸葉君帰って来たのか」っとお父さんが玄関から出て来る。  「お父さん、ただいま。これ、圭介君のお父さんから」っと私が一升瓶を渡す。    「ああ、悪いな、戸葉君、君のご両親にご馳走様と伝えておいてくれ。」っと受けとりながら、圭介君に言う。  「はい。それでは、俺は、これで。」っとお母さんとお父さんに挨拶して、車に乗る。  「戸葉君、運転気をつけて帰ってね。」っとお母さんが、  「圭介君、帰ったら、LINEしてね。」っと運転席に近づいて私が言う。  「うん。美穂も今日は、緊張で疲れただろうから、ゆっくり休んでね」っと言い、エンジンを掛けて、車を走らせる。  私は、車を見送り、お母さんと一緒に家に入る。  私は2階の自分の部屋に入り、着替えて、手とうがいをして、キッチンに行き、用意してあった、夕飯を食べながら、お母さんと、今日圭介君の実家の出来事を話しをした。  夕飯を食べ終わり、片付けをして、2階の自分の部屋に戻り、  (あー、今日は、本当に疲れた、仕事より神経使ったよ)っとベットに大の字になって思い、つい、ウトウトしてると、  「美穂、お風呂空いたわよ。」っと下からお母さんの声が  (やばい、私寝てた)っと思い、起き上がると同時に、ピコーンっとLINEの音が、時計を見ると、夜8時半になってた。  (私、1時間位寝てたみたい)っと思ってると、  「美穂、寝てるの?」っと部屋をノックしながら聞く。  「大丈夫、起きてるよ、今お風呂行くから」っと慌てて返す。  「そう、じゃあ、お先に、おやすみ」っとドアの外のお母さんの声を聞き、  「うん。おやすみ、お母さん」っと返し携帯を見ると、圭介君からのLINEが、  「美穂、無事帰ったよ、さすがに茨城と東京の往復は疲れたよ。もう、シャワー浴びて寝るな、美穂もゆっくり休んでね。」っと入っていたので、  「圭介君、おかえりなさい。今日は、運転本当にお疲れ様です。私も今からお風呂入って寝るね。おやすみなさい。」っと返すと、  ピコーンとLINEが鳴り、おやすみのスタンプが送られてきたのを見て、私もお風呂の準備をし、部屋を出て、お風呂へと向かった。  
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