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熱情より
あのー……覚えていますでしょうか。
いえ、別に大したものではございません。
ですが、やはり気になったもので。
ちょうど良い機会ですし、やはりこの際、少しくらい出張ってもよろしいかと思いまして。
あ、いや、押し付ける気はありません。
私など、そんな、ホントにたいしたものではありませんので。
……どのくらいになりましょうか。
私があなたと共に日々笑顔を振りまいていたのは。
懐かしく思いつつ、私はいつかあなたがまたあの時のように笑顔で向き合ってくださると信じております。
なぜなら、私はあなたの傍にずっといるのですから。
あなたと離れたことなどないのですから。
今はまだあの頃を懐かしみ、あの頃に執着しているだけだと感じています。
───分かっています。
いつも、いつか、いつかは……きっとと、あなたがそう思っているから私はあなたの傍にいるのです。
燃え尽きたと、もう動く気力が湧かないなどと思っているのでしょう。
それでも、あなたは私を手離したりしない、いつか再び笑いあえる。
その日を待ち遠しくも心待ちにして、私はあなたの中で揺らめき続けています。
あなたの活動力として、あなたが諦めていない証として、例え僅かな欠片となっても今は平気です。
あなたが奮起するその時、私はあなたの力となるでしょう。
ほら、少しずつ、少しずつ───その時を、待っていますね。
いつか、また、あなたの笑顔に出会えますように。
_( _´ω`)_✎𓂃𓈒𓏸
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