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―――
「あはは!」
「イェーイ!俺の勝ち。」
「くっ……負けた…」
心底悔しそうにしていると、雄太君の真剣な声が降ってきた。
「悪かったな。」
「え?」
「お前図書委員じゃないんだろ?俺がやるから風見はもう帰ってもいいぞ。」
ぶっきらぼうに言っているが雄太君なりの優しさが伝わってくる。
私はフッと息を吐くと、同じように本を取った。
「私もやる。乗りかかった船よ。それに一人でやるよりも二人の方が早く終わる。」
「風見……」
「さぁ!後40分くらいしかないよ。口よりも手動かす!」
「お、おう!」
私の迫力に押されたように返事をする雄太君に笑顔を返すと、作業を再開した。
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