139人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
顔を上げて私をじっと見つめる。
あまりに強い視線に捕らわれて、身動きがとれなく
なった。
「何でよりによってあの男に頼むんだよ!」
「だって、協力してくれるって言うから…」
「俺に言えばいいだろうが!」
「…えっ?」
予想外のことを言われて声が上擦る。
自分でもすごく間抜けな声が出たなって恥ずかしく
なった。
そんな私に彼は畳み掛ける。
「だから、俺が結婚してやるって言ってるんだ!」
「え?えっ?た、拓海が…?」
「何でそんなに驚くんだよ。」
「いや、驚くでしょっ!」
思わずツッコんでしまった。
だって、誰がこんなこと予想出来たって言うん
だろう。
あの拓海が結婚なんて。
「…バツがついてもいいの?」
最初のコメントを投稿しよう!