6. 夕暮れの告白

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. 「後夜祭、萌も行くだろ?」 「うん……」 「じゃあ、そろそろ行くか……」 そう言って、机の上に置いたままにしてあった鞄を背負い、教室を出ようとする陽斗の手を、私は迷わずに掴んだ。 足を止めた陽斗が、戸惑っているのが分かる。 「萌……?」 「もう少し、二人きりでいたい……」 まだ、私は肝心なことを伝えていない。 手を放すと、陽斗は真っ直ぐに私を見つめてくる。 照明をつけていない薄暗い教室。 でも、差し込む夕日が、その表情をはっきりと映し出した。 「お前、それ正気で言ってんの?」 「うん……。自分勝手でごめん」 「そうじゃねーよ。そんな風に言われたら、期待してしまうだろ」 「期待したらいいじゃん!!」 核心を突くような言葉を、つい口にしてしまった。 勢いに任せるつもりはなかったのに、そう言わずにはいられなかった。 すると、更に一歩近づいてきた陽斗が、迷いない声で告げる。 「俺、森下とは別れたから」 「……うん」 「その理由、もう分かるよな?」 .
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