謎の光

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謎の光

ここは現代。 年が明けて、北風が吹く高校3年の3学期。 俺、千夜保(せんやたもつ)は恋人の諸橋香澄(もろはしかすみ)に友人の鈴木航(すずきわたる)と3人で高校から帰っていた。 「失礼します」 秀才の鈴木が、コンビニの手前の角で家の方向へ別れて行く。 香澄の独り暮らししてる古屋敷も、俺が暮らしている千夜組の屋敷とは逆の方向だ。 俺は極道の息子だ。 「もう別れ道まで来ちゃった…」 香澄は鈴木みたいに直ぐには別れずに、バイクを引いて歩く俺に寄り添った。 「何、今夜またメールする」 俺も名残り惜しかったが日に日に寒さが厳しくなる今日。 帰ったらお互い家事と受験勉強があるだろうし、何より暗くなる前に香澄を古屋敷に帰してやりたい。 俺は寒くて震えてる香澄を片手で抱きしめると、バイクに跨った。 「気を付けて帰ってね」 「香澄もな。変な男に絡まれんなよ」 俺等は、そう言葉を交わして別れた。 屋敷に向けてバイクを走らせている時だった。 突然、目の前の視界全体が白い光で覆われて俺は思わずバイクを停めた。 何だ?一体。 光から細めた目を庇うように右手をかざす。
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