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一人になり、正広は大きく息を吐くと豪華なソファに座りなおした。
「これで売れたら……」
そんな想像をするだけで、勝手に口角が上がってしまう。
「作品はまだまだあるんだ。闇ならあの雪樹だって……」
天井を見上げて、将来を思い浮かべては正広はにやにやと笑うのだった。
「しかし、いつから始まるんだ?」
しばらくとは、どれくらいだろうか? 目の前のモニターは、電源が入ってはいるが何も移さない。時間を聞こうと思いスマホを探すが、ここに来る前に渡したこと思い出す。部屋には備え付けの電話があるが……。
「まあ、始まるだろう」
そう思う部屋の中を見回せば、ブランデーやウイスキー、冷凍庫を見れば氷も用意されていた。テーブルの上にはフルーツにナッツまでも用意されている。
「少しくらいーー」
飲んでも大丈夫だろう。
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