0:プロローグ

1/1
278人が本棚に入れています
本棚に追加
/233ページ

0:プロローグ

 「ぐぁああああああ!!」  とある山の山頂にて、そこには6人の男女の人影があった。だが、内一人の男はその他の5人から魔法で攻撃され蹂躙されていた。  5人は一人の男を見下ろし、その男は既にボロボロになっていた。だが、この男はその程度では死にはしないことを男を含む全員がわかっていた。というよりは、5人は攻撃はしていたが、殺すつもりはなかったのだ。  そして囲んでいる5人から放たれた拘束魔法でその男は全身を魔力でできたロープのようなもので拘束されてしまい、身動き取れなくなっていた。  「くっ!!解きやがれ!!」  「可哀想だけど、しばらくは大人しくしているのね。」  「ん~、ちょいとお痛が過ぎたねぇ。」  「ま、しばし反省することだな!」  「カイエル、貴方が『●』を見つけた時に解呪してあげるわ。」  「うるせぇ!そんなもの俺には必要ない!てめぇら!覚えてろよ!!」  「おーおー、吠えるねぇ。」  「カイエル、さすがに目に余る。しばらく反省してただの『●●』として過ごすといい。」  「貴方が、『●』を見つけられたら、封印は解けていく。それまでは・・・」  「くそ!このバカ姉貴!アホ兄貴ども!覚えてろよ!!!俺は絶対に許さねぇ!」  そう、この人影は全員姉弟だった。  「いくら吠えたところでねぇ・・・」  「そろそろ意識が無くなってくるんじゃないかなぁ?」  「しばし眠りなさいな。そして二度と同じ過ちはしないで。」  男は言われた通り、意識が保てなくなってきていた。目を開けてはいられなくなり  「ぐっ・・・う・・・くそ・・・くっそう!!!」  俺は・・・絶対にこの屈辱は忘れない!必ずこいつらに復讐してやる!!  「カイエル、貴方は間違ってはいないけれど、間違ってしまったの。きっとこの言葉の意味をいつかわかってくれると私は信じてるわ・・・」  そんな姉の言葉は意識がなくなりかけている俺に聞こえていた。間違ってはないけど、間違えてる?意味わかんねぇよ!くそっ・・・タイマンだったら負け・・ねぇの・・・に・・・ そうして、俺は意識がなくなってしまった・・・  それから、どれだけの月日が流れたのか・・・・・
/233ページ

最初のコメントを投稿しよう!