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命の架け橋
人間の人生は長いようで、とても短い。
突然そんな話をする私は、いつの間にか老いてしまったのだろう。
「ピッ……、ピッ……」
繰り返される電子音は、ベッドで横たわる自らの身体に取り付けられた医療器具の機械音。
余命宣告された時、神を恨んだ記憶も今思えばこうして穏やかにベッドの上で時を待てるほど幸せな事は無いのかも知れないと、逆に感謝の念を抱く。
『重ねた歳は八十八。もう十分生きただろう』
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