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この2年、ウーヴァの猛攻はすごいものだった。
オシが、モエが、と言っていたモモコも、そろそろネングノオサメドキというやつなのだろう。彼女がぼそぼそと呟いていただけだから、正確な意味は分からないけれど。
「けっ、結論はずっと前に出てるんです、出てるんですけどぉぉぉウーヴァさんの前だときっ、緊張するんです!」
「あなたたちも夫婦になるのだから、いい加減慣れないと」
「うわーーん、お義姉様の方がいつの間にか恋愛上級者になってるぅぅぅ」
こうして騒がしいモモコも、1週間後にウーヴァが訪ねてきたら、また顔を真っ赤にしてしおらしくなるのだろう。ウーヴァはこの機会を逃すはずがない。確実にモモコにしっかりと求婚するだろう。
そしてモモコも、恥じらいながら頷くのだ。
その様子は容易に想像がつく。
昔とはまるで違う、家族の新しい形。
これからもますます楽しみだ。みんなで支え合って、また家族が増えて、そうしたら、どんなに素敵なことだろう。
私は顔を真っ赤にして嘆いている義妹の……モモコの頭を撫でながら、とても大きな幸福感に包まれていた。
一一一
おわり
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