4.ハコちゃんと遭遇した朝

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 白鳥台セバット。そこで飛来してきた白鳥が優雅にくつろいでいる写真を見つける。  いや、これは春先にも同じようなものをアップしたな。ほかにないかなと葉子はこの日と同じ日付の写真を閲覧する。 「あー、俺が初めてハコちゃんのアカウントを見つけた時も、白鳥が湖にいる写真だったな。白鳥台セバットという場所なんでしょ」  窮屈そうな丸椅子に座ったまま、後ろから葉子の動向を眺めていたようだった。 「え、篠田さん。そんな早めに、私のアカウント見つけてくれていたんですか」 「もっちろーん。今年の五月ぐらいだったかなあ~。北星は自然にも敬意を払っていたと思うというコメントがあったんだ」  父が秀星の遺産相続人として特別縁故者になったのは今年の二月。三月の秀星命日を初日として葉子のアカウントで写真画像をアップする活動も開始。白鳥台セバットの写真を投稿したのは、それからすぐのことだったと思う。  そのあとしばらくしてすぐの五月、篠田給仕長は神戸で葉子のSNSアカウントを見つけてくれていた? 「ええっとね。この日の写真だったかな」  篠田給仕長も、スマートフォンを取り出し、彼の画面には『ダラシーノ』アカウントが開かれる。 「ハコちゃんを発見した日に見た写真をブックマークしているんだ」  SNSアプリのブックマーク欄から、その日の写真を彼が表示して葉子にスマートフォンを差し出してきた。  覗くと、そこには白鳥台セバットの写真と、葉子が写真に合わせて付け加えたコメント表示されている。
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