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78.完結 2023.5.29
" Lodgment 宿泊 "
小野寺はあの日、桂子が亀卦川と食事していたホテルに
お泊りした可能性があることを納得した上で桂子にプロポーズ
していたのだが。
・・・・・
後年、60才になり退職した後、小野寺は桂子を誘って
結婚記念日に件のホテルで食事をし、一泊した。
「割と近場なのにここに来たのは数えるほどしかないや。
もちろん泊りは初めてだし」
「私もレストランやバーは何度か来たことあるけど泊まった
ことはないかなぁ~。
今日が初めてになるわね」
「一度も宿泊したことないの? 」
「ないわ。
ここは旅行するには近すぎるし、お泊りするような女友達や恋人も
いなかったし。
私のことよりあなたこそ・・ご両親や弟さんから聞いてるけど、中学生の頃からずっとモテ体質でいつも彼女がいたって聞いてるのに、ほんとに泊まったことなかったの? 」
ちょっとキツイ目付きになった桂子さんからそんな風に疑われたけれど
時折ふっとあの日のことが蘇る俺は、妻の、、このホテルに一度も
泊まったことがないという発言に、やはりどこかでほっとしている
自分を感じた。
―――――― おしまい ―――――――
ここまでで、完結となります・・が
康之と桂子の描かれてなかったシーンを
少しだけ書いてみました。
よろしければ、お進みください。
↓ が最後にきます。
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12月、桂子が幸せの絶頂に立ち、康之が何故か気落ちし、
今ひとつの状況になんだかなぁ~の恭子がいた。
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