47、バレー男子とは

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「さ、二人を労うとするか。決勝は女子の試合が終わった後だから1時間後ぐらいかな?紀宏のケアする?」 「そうですね。ちょっと脚の様子をみたいですね」 「淡路さんはどう?」 「やっぱり肩回りを看た方がいいかと」 「そっか、俺には違いが全くわからないけど」 そう言いながら、二人でのりくん達の元に向かった。 二人は汗を拭きながら、先ほどの試合の反省会をしている。 「ノーリー!!おめでとう。凄いね」 女子特有の高い声が、真横から聞こえてきた。 あー、昨日の子だ。 彼女はのりくんに駆け寄り、さも当たり前の様に、抱き着こうとしていた。 「ごめん、今、話をしているから」 「え?あ、ごめんなさい。終わるまで待ってる」 「試合が終わってからでいいかな?」 「次の試合まで時間あるじゃん」 「ごめん」 「もう、終わったら一緒にきてよね」 「ごめん」 彼は頑張ったのかもしれない。 彼女のペースに流されず。 彼女は不機嫌そうにコートを出て行った。 「モテる男はやっぱ違うな」 「淡路さんすみません」 「のりくんがモテるのはいつもの事だし」 「いえ、えっと……」 「淡路くん、おめでとう」 「お、森本さん、ありがとうございます」 「紀宏もおめでとう。そして相変わらずモテるな」 「森本さん、静流にちょっかい出すのやめてください」 「おいおい、一言目がソレか?」
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