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「中島さんもモテるんだね」
「淡路さん、そんな事より、肩回りちょっと気になるんで、アスケアに行ってください」
「そんな事より。って言っちゃうんだ。はいはい、中島さんの言う通り、アスケアさんにお邪魔してきますよ。じゃ、のりくんまた後で」
「俺も淡路さんとアスケアに行ってくるわ。紀宏たちはどーする?」
「オレと静流は、テントで休んでます」
「専属がついてると、静かなテントで休めるんだな。やっぱオレも専属が欲しいよ」
淡路さんと森本さんを見送り、私はのりくんとテントに向かった。
行く先々で、声を掛けられるのりくん。
お祝いの言葉がほとんどで。
「ノーリー、終わった?」
「ごめん、これからケアするから」
「じゃ、一緒に行く」
「選手以外は入れないからね」
「なんで、前は入れたじゃん」
「今はダメなの。ごめんね」
「えー、待ってたのに。今夜は大丈夫でしょ?」
「今夜も無理。ごめんね」
「冷たい!ノリが冷たすぎるんだけど。せっかくあたし来たのに」
「ごめんね、じゃ」
「えー、一緒にいく」
二人の痴話喧嘩っぽい会話に、周りは興味津々。
居たたまれないのは私だよね。
二人の会話に入るのもおかしな話だし。
かといって、どうすることもできないし。
「愛梨ちゃん、悪いけど、今までみたいにされても困るんだ」
「あたしが悪いの?」
「そうではなくて、前とは関係が違うから」
「ノリはあたしの事きらいなんだ?」
「そーゆー話ではなくてね。オレにも色々あるからさ」
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