二人だけの掟

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二人だけの掟

 肌寒さで目が覚める。隣でまだ夢を見ているお前の頬にそっとキスをして、絡まった指を解いた。俺はその愛らしいお前の手を毛布の中にしまい、立ち上がる。  行きつけの飲み屋で、いつもの様に連れとくだらない話をつまみに酒を飲んでいた俺の隣に、お前がちょこんと腰を下ろした。一瞬目が合って「どうも」と小さく頭を下げたお前がめちゃくちゃ可愛かった。お前はお前で、連れの女友達と話しながら飲んでたっけ。カウンター席が運んだ、俺らの出会い。  肩がぶつかる度に少し話して、また友達の方に戻って……そんなじれったいやり取りが、俺の欲情をくすぐった。その夜俺らは体を重ねた。出会ったその日に、俺らは互いの身体を激しく求め合った。  そして俺は………お前に首輪を付けた。
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