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時計は難しい?
時計を見れば何時かわかる。
あたりまえ....ではなかった。
父親がぼーっとしてきて、医者に行くべきか迷った。
本人は自覚なし。
日常生活もなんとか、まだしっかりしていた母親が世話をしてたので、ぼちぼち。
私はたまにほんのちょっと顔見るくらいだったので、気づかなかった。
ひそかに私は、高齢者のケアの専門職。数えきれない認知症の方をケアしてきたのに。
座って、日常会話をするくらいなら、わからんもんですね。
ぼーっとするだけでなく、失禁、よたよたの歩き方にいつの間にかなっていた。
それでも、本人を納得させて、医者に行くのは至難の技。
仕事柄、認知症のスクリーニングテストが出来るので、普段患者さんにしているのを、とうとう父親にすることに。
結果は、まあギリギリか.....
医者に行くべきか行かざるべきか。
とりあえず他のテストもしてみよう!
そこで、時計を描く問題がありました。
病院受診決定!
まったく描けなかった.....
ある意味、なんとか普通に生活してたのに、こんなになってたんだと、愕然。
そんなこんなで、「正常圧水頭症」と診断され、手術をして、無事に時計が描けるようになりました。(いまは、ただの認知症)
なんで、認知症のテストの中に時計を描くのがあるのか?
仕事でやってたので、あまり疑問に思わなかった。
しかし、先日、同僚の子どもが、うちのネコちゃんを見に来訪。
うちのネコ「かきちゃん」は、とにかくビビリ。
玄関チャイムがなるとすぐ押し入れに。
しかし、一年生のその子は、諦めずに何回も来ては、逃げられ、を繰り返し。
申し訳ない.....
その日は、かきちゃんが押し入れから出てくるまで、宿題をすることに。
一年生の教科書は、カラフルでおもしろい。
算数もクイズみたいになってて、大昔とはちがうなぁ。
うちは子どもがいないから、一年生がどんなレベルのことを勉強してるのか知らなかった。
けど、漢字もかけるし、計算もできるなんてすごい!感動。
宿題に集中してたら、なんと、かきちゃんものそのそ押し入れから出てきた!
無事に、瞬間だけど、だっこ出来て、飼い主としてもホッ。
そろそろ帰る時間だよーと言ったら
「なんじ?」
えっ?
計算も出来るし、漢字もかけるのに、時計は読めなかったんだ!
同僚のお母さんが、
「時計は難しいんやで」
そうか、時計って難しいんだ。
今日の考察。
「時計は描けなくても、読めなくても、日常生活は送れる」
テストする意味がわかりました。
おやすみなさい。
押し入れに隠れるかきちゃん
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