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その深い森に覆われた山間には神秘的なコバルトブルーの水をたたえる巨大な湖があった。
凪いだ湖面には白い霧がたち、沈みゆく太陽を背にそびえる彼方の山脈を霞ませている。落ち葉の積もる道を一台の車が走ってきて、湖の畔で停まった。
車から一人の男が降りてきた。名を高山修二という。
高山は車体に寄り掛かり、手にした地図を広げると、湖を見渡す。
霧がゆっくりと動き、湖の向こう岸に一軒の古惚けたログハウスが現れた。
「あそこだ……」
高山は再び車に乗り込むと、そのログハウスに向かった。
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