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父や母にもよく言われていたし、姉のように家庭を持つことが女の幸せなんだと思わなきゃいけないということがすごく重荷だった。
でも、恋をして幸せになる自由があるように、恋をしない自由があったっていい。
みんなと同じじゃない、わたしにはわたしの幸せがある。そう言われた気がして心が救われた。
人は自分と違う考えや価値観を持っている人を認めなかったり、受け入れなかったりする。それが分かっているから、人と違うことを主張するのには勇気がいる。右に倣えをして、大多数の中に紛れていれば安心できる。
恋なんてできないと言い放つより、今は運命の人に出会っていないだけと言っておいた方がまだ理解は得られる。
分かってはいるけれど、わたしは誰かの理解や共感を得るためだけに生きているわけじゃない。例え、大多数の人とは違う考え方であったとしても、わたしはわたしらしく生きていたい。そう思うのは悪いことじゃないよね?
「俺は難しいことはよく分からないんですけど、今はとにかく凛子さんに誰か選んで付き合えってことを強要するのは止めようって3人で決めたんです」
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