リア恋は文化だ!

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「そうそう。もしお前が同性愛者だったら、俺たちは恋愛対象じゃないわけだし、デートしてくれなんて言わなかったと思う。けど、本音を言うとやっぱ信じたくなかったっていうかさ、デートしてみたら何か変わるんじゃねえかなって期待はあった。おりんにとっては苦痛だったのかもしれねえけど、ほんとに恋愛には興味ないんだってことを確かめられただけでもよかったって、俺たちは一応納得することにしたんだ」 「俺はまだ望みを捨てたわけじゃありませんけど、凛子さんがいつか恋をしたいなって思う日がくるまで、俺たち3人は友達として凛子さんを見守っていこうかなと」  今まで否定され続けてきただけに、3人がわたしのセクシャリティを受け入れようとしてくれている姿には感動を覚えた。 「そうなんだ。なんかみんなに気遣わせちゃって、ごめんなさい。でも、そう言ってもらえると罪悪感が少しは軽くなるよ。ありがとう。お友達として関わるなら、楽しくていいなと思ってたんだ。虫がよすぎるかもしれないけど、恋とか愛とか抜きにして付き合えたら嬉しい」  どうしてこの3人がわたしにここまで親切にしてくれるのかはよく分からないけれど、世の中にはもっと素敵な女性がたくさんいるにも関わらず、3人は今ここにいて、わたしとは友達として関わっていくと言ってくれている。彼らの優しさに甘えてばかりなのは気が引けるけれど、3人が他の女性に恋をするまではおトモダチでいてもいいのかな?
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