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その日は、人を探していた。 「すみません。篠 隼人(シノ ハヤト)さんって今どちらかって。」 すると、通りで声かけた人は、優しく直ぐ場所を教えてくれた。 「ただ、篠くん、難しい人だから気を付けて。」 そう苦笑されつつ、お辞儀して別れてまた歩き始める。 篠 隼人。それは、私には、会ったことない人だが、話にはよく聞いていた。 ―桜乃(サノ)、隼人って面白い奴がいるんだけどさ。― そう言って楽しそうに話していた彼を思い出す。 思い出しながら歩くとあっという間に教えてくれた教室に着く。 扉をノックして開けるとそこは、静かな世界。そんな中に一人の男の人がいた。
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