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1.
その日は、人を探していた。
「すみません。篠 隼人(シノ ハヤト)さんって今どちらかって。」
すると、通りで声かけた人は、優しく直ぐ場所を教えてくれた。
「ただ、篠くん、難しい人だから気を付けて。」
そう苦笑されつつ、お辞儀して別れてまた歩き始める。
篠 隼人。それは、私には、会ったことない人だが、話にはよく聞いていた。
―桜乃(サノ)、隼人って面白い奴がいるんだけどさ。―
そう言って楽しそうに話していた彼を思い出す。
思い出しながら歩くとあっという間に教えてくれた教室に着く。
扉をノックして開けるとそこは、静かな世界。そんな中に一人の男の人がいた。
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