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「私は嬉しいけど、そこの彼女が私のこと凄く睨んできているのだけれど?」
レナを見てみると、嫌悪感丸出しでキャンディを睨み付けていた。
と同時にアルの足を踏みつけている。
しかしキャンディの加入は譲れない、これから先、絶対にこの均衡は崩れる。
だから申し訳ないけどレナには折れてもらいたい。
話し合いの結果、レナが折れ、キャンディがチームに加入することになった。
納得はしていない様子だが、アルが週末、街へとデートに付き合うと提示すると仕方ないなぁと言って折れてくれた。
軽いなと思っている諸君、生涯で一度もデートをしたこと無いアルにはハードルの高いことだ。
女子と会話もほとんどしたことのない人間が、デートをするのだ。
アルからすると試合よりも緊張する大問題だ。
チームメイトが増え賑やかになったが、次は男が入って欲しいと、切実に思っているアルなのであった。
キャンディがアル達のチームに加入したことはその夜には学生間で噂になっていた。
そしてアルは今、パージナイツのリーダーでありキャンディの姉であるアールグレイ・ナハムートに拘束され、指導室で尋問を受けている。
あれ?キャンディさん、話しが違うんですけど?あの件は許されたはずじゃ・・
「貴様か私の可愛い妹に手を出しているという輩は・・貴様のような変態に妹は任せられないな。と言いたいところだが、キャンディが決めたことに口は出すまい。泣かしたり、手を出してみろ、私が貴様を八つ裂きにするぞ」
え、怖い。過保護過ぎないですか?
妹さん、比べられて困ってるとか言ってましたよ?
もしかしてとんでもないすれ違いを起こしているのではないか?
「僕はそういうことする勇気ないんで安心して下さい。するんだったらもうしてますよ、キャンディさん、可愛いですし(胸もでかいし)・・」
ドアが開きキャンディが入ってくるタイミングとアルが言った「キャンディさん、可愛いですし」のタイミングが見事に合ってしまう。
キャンディはアールグレイを捜しに来たようだが、思わる発言に顔を赤くし、部屋から出て行く。
「貴様、誑し込むのが物凄く上手いようだな。」
「褒めていただけて光栄です」
冷たい視線を感じる、怖すぎる、帰りたい・・
その後、キャンディと話があると言い、アルは解放されたのであった。
キャンディはアルがいないのを確認すると部屋に入り、アールグレイの隣に座る。
「チームに入ったからお姉様をソロでは超えられなくなっちゃった。私は弱いから、誰かの前に立って先導していくことも出来ない。でも、1人じゃ弱い私だけど、いつかお姉様と戦えるその日が来たら、必ず勝利する!余裕ぶってたら泣かしちゃうかもよ?」
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