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あと少しで、授業が終わる。
あと、2分。そう、あと2分で、この苦痛から解放されるんだ。
耐えろ。俺なら耐えら、れる。頑張れ、俺!
今度こそこいつに勝つんだ。いけるさ、そうだろ……?
目を、閉じなければ、いいだけ、だけなんだから!!
だい、じょう、……はっ!危ない危ない。
「俺に勝てると思っているのか?」
現れやがったな!容赦なく俺を追い詰めるこいつ。
そう、睡魔!!
「お前は俺に勝てないよ」
「そんなのわからないだろ。あとは、じかんの、もんだいだ。このに分をたえれば……オレの勝ちだ!」
ただ、このにふんが、えいえ、永遠に感じる……。
「まぁ、結果は見えているがな」
「はっ、よゆうが、なく、なくなって、つよがりか?」
「余裕がないのはどっちだろうな」
「今回は、まけ、ない!」
「前もきいたセリフだ」
「いいか、げん消え、ろよ。おれの、…オレの前からさ!」
「仕方ないな。もう少しだけと思っていたが、そろそろいいか」
……消えた。やつがきえた!!
はは、やったぞ。おれは、ついについにやった、んだ!!
***
「おい、起きろ」
「もう、すこし、だけ」
「もう終わりだよ!」
「イタッ」
いきなり頭に衝撃が走る。
俺は垂れていた頭をあげた。
「あれ?」
「またお前寝てたぞ」
「俺、寝てたの!?」
「夢ん中じゃ起きてたか?来週のテスト大丈夫かよ」
「来週テスト!?」
まじかよぉぉ……。
***
「だから、結果は見えてるといったんだ」
睡魔は微笑んだ。
「次はいつ会いに行こうかな♪」
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