社長令嬢は禁断の恋に溺れる

「それにしても、誰なんだろうね。月奈ちゃんを傷つけた人って。まさかだけど、切りつけた人って、殺害予告を送ってきた人で、本当に月奈ちゃんを殺そうとしていたんじゃない？」

確かに、悠の言う通りかもしれない。

殺害予告が届いてから、半年が過ぎていたから、やっぱり脅しか何かだったんだと思っていた。

まさか本当に殺そうとするとは。

「いや、俺の責任だ。月奈を守ってやれなかった俺のせいだ」

いつもメンバーが落ち込んでいると、真っ先に前向きな言葉をかける翔が、珍しく自分を責めていた。